公募研究
新学術領域研究(研究領域提案型)
【1】先体反応から膜融合に関わる精子膜の解析1)エクアトリンEquatorin EQTN KOマウスを作製して解析した結果、EQTN KOホモ精子は、ヘテロ精子やワイルド精子に較べて授精能が20-30%程度低かった。受精早期においてホモ精子は卵子膜と融合できないため、透明帯での多精子受精ブロックが起こらず、多数の精子が卵子の囲卵腔に蓄積した。2)先体分子を指標にして先体反応を解析した結果、先体反応は正常あるいはより早く起こっている可能性が示唆された。3) SEM法や超顕微鏡法により解析した結果、Eqtn KO ホモ精子膜はwildと比較して顕著な変化がなかった。4)Eqtn欠損Acrosinトランスジェニックマウス精子を用いて、子宮卵管移行部から膨大部を移動する精子を、live imagingして解析した結果、ホモ精子はwild精子と同様に膨大部に到達した。雌生殖路と精子運動に異常はなかった。5)EQT-KOとwildマウスの遺伝子プロファイリングと関連分子について次世代シークエンスで比較した結果、特異的に大きな動きを示す分子/遺伝子が見つけられなかった。6)これらの結果から、エクアトリン欠損による授精能低下現象は、既存の配偶子膜融合関連分子(精子Izumo1や卵子CD9)とは無関係に配偶子膜融合不全のために引き起こされると結論された。【2】まとめと総括これまで得られている一部を論文と総説にまとめ(Ito et al., 2013, Ito et al., 2014)、総括の論文を執筆中である。
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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すべて 雑誌論文 (8件) (うち査読あり 8件) 学会発表 (35件) (うち招待講演 25件) 図書 (7件) 備考 (2件)
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