公募研究
新学術領域研究(研究領域提案型)
(1) Peg10タンパクの機能解明 野生型およびPeg10 KO TS (Trophoblast stem) 細胞を材料に免疫沈降を行い、複数のPeg10結合タンパク (Pbd (Peg10 binding protein)) 候補を得た。この中で、Pbd1 について詳細な解析を行い、Peg10 との結合が確認できた。(2) Peg10 conditional KO マウスの解析 Peg10 KO マウスは初期胚で致死となり、生後の個体におけるPeg10 の機能解析ができなかった。そこで初期胚致死の表現型を回避させるために、新たに Peg10 conditional KO マウスを作製した。Tpbp-Cre (初期胎盤のectoplacental cone に特異的)マウスとの交配により、Peg10 KO マウスと同様の表現型が得られることから、Peg10 がectoplacental coneで機能していることを明らかにした。また、Nestin-Cre (脳神経系に特異的)マウスとの交配により、Peg10 が脳神経系で機能し、出生後の成長を制御することを明らかにした。(3) Sirh7 KO マウスの解析 Peg10 同様にレトロトランスポゾン由来の遺伝子である Sirh7 の KO マウスの解析を行った結果、胎盤形成に異常が生じ、さらに出産遅延の表現型を持つことを明らかにした。このことから、Peg10/Sirh1, Peg11/Sirh2に引き続きSirh7でも胎盤で重要な機能をしていることがわかり、「レトロトランスポゾン獲得による哺乳類の進化」を支持する結果を得られた。
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (7件) (うち招待講演 4件) 備考 (1件)
DNA Research
巻: 20 号: 5 ページ: 425-436
10.1093/dnares/dst020
PLoS One
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http://www.tmd.ac.jp/mri/epgn/index.html