公募研究
新学術領域研究(研究領域提案型)
独自のリン酸化プロテオーム解析システムにアセチル化等の修飾を加えたマルチ翻訳後修飾プロテオーム計測システムを確立する。転写制御タンパク群および代謝酵素群にフォーカスした試料前処理法の開発と併せ、代謝および転写システムをマルチ翻訳後修飾の観点から俯瞰する大規模計測システムを確立し、既知情報にとらわれない不偏的マルチ翻訳後修飾発見研究を行い、代謝および転写システムにおける翻訳後修飾タンパク質の分子基盤を明らかにすることを目的とする。リン酸化については、前年度に開発した化学的濃縮と抗体による濃縮を組み合わせたチロシンリン酸化プロテオミクスをさらに進め、化学的濃縮、チロシンキナーゼを用いた人工タグ導入およびチロシンリン酸化ペプチド濃縮をおこなう方法を確立した。前年度の方法と組み合わせることにより、定量感度が数10倍上昇することが分かった。また、リン酸化タンパク質含量の低いバクテリアのリン酸化プロテオミクスをさらに進め、大腸菌、枯草菌およびK. pneumoniaの大規模解析を行い、世界最大のバクテリアリン酸化プロテオームマップを完成させた。アセチル化について、抗体を用いずに細胞内アセチル化ペプチドを濃縮するDAPE(DeAcetylated Peptide Enrichment法を開発した。DAPE法では細胞抽出タンパク試料のトリプシン消化ペプチドに対し、全アミノ基を化学変換した後、任意のKDACで脱アセチル化したペプチドを濃縮するというものである。配列特異的なKDAC(SIRT1, HDAC2, HDAC6)により計800種以上のアセチル化サイトが同定されたが、オーバーラップしていたのはわずか27サイトのみであり、これらKDACはそれぞれ明らかに異なる配列依存性を持つことが示された。
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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すべて 雑誌論文 (22件) (うち査読あり 20件) 学会発表 (24件) (うち招待講演 1件)
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