研究領域 | ヘテロ複雑システムによるコミュニケーション理解のための神経機構の解明 |
研究課題/領域番号 |
24120702
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研究種目 |
新学術領域研究(研究領域提案型)
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
複合領域
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
嶋 啓節 東北大学, 医学(系)研究科(研究院), 非常勤講師 (60124583)
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研究期間 (年度) |
2012-04-01 – 2014-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2013年度)
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配分額 *注記 |
12,740千円 (直接経費: 9,800千円、間接経費: 2,940千円)
2013年度: 6,240千円 (直接経費: 4,800千円、間接経費: 1,440千円)
2012年度: 6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
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キーワード | 二重課題 / 霊長類 / 局所電位 / 内側運動野 / 外側運動野 |
研究概要 |
脳の高次運動野は前頭葉の内側・外側に大別され,外側領域は,外界からの視覚刺激に基づいて運動を遂行することに,内側領域は,記憶に基づいて順序動作を行うために重要と考えられている.申請者らは,外側・内側の高次運動野が,個体が行動する際に直面する状況に応じて,局所電位(LFP)の同期状態を変化させ、脳領域間の機能的な結合の強弱,及び情報が伝達される方向を調節しているという仮説の下,ニホンザル二頭に二重課題を訓練し,課題遂行中のサルの外側・内側高次運動野からLFPを同時記録した.ここで用いた二重課題では,セクションごとに,サルに一連の順序動作を記憶させ,繰り返し行わせた(主課題).主課題の途中で,主課題で行う順序動作と無関係な動作を視覚信号で指示し,これを割込課題と呼んだ.割込課題終了後,サルは直ちに主課題に復帰し,割込前に行っていた順序動作を想起し再現することが求められた.この課題の要求水準は動物に対しては極めて高度であるにも拘わらず,2頭のサルは非常に高い割合(85%以上)でもとの順序動作を再現できた.同時記録されたLFPを解析した結果,割込課題遂行時には,主課題遂行時に比べて,幅広い帯域(10~40Hz)でコヒーレンスが上昇していた.この結果は,外側・内側高次運動野が位相同期して活動することにより機能的独立性を保ち,主課題で行うべき順序動作の記憶が割込課題の影響で変化したり消去されないようにしていることの反映と解釈できる.本研究課題に関連して,同側半球の内側運動野を構成する補足運動野(SMA),及び前補足運動野(pre-SMA)より同時記録したLFPの解析も行った結果,各試行を開始するときにpre-SMAの位相がSMAに比べて進むことが明らかになった.この結果は脳領域間の同期状態を試行毎に初期化していることの一端を示したものと理解される.
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現在までの達成度 (区分) |
理由
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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