スロー地震は通常の地震と比べてゆっくりと断層がすべる現象であり、巨大地震との関連性が示唆されています。沈み込み帯で発生するスロー地震は広域かつ長期的な時空間スケールで見たときに、断層がすべる領域がゆっくりと、1日に数kmの速さで移動していくことが知られています。一方で、テクトニック微動と呼ばれる小さなすべりを詳細に調べると、断層すべり域が逆方向に高速に移動するなどの特徴的なパターンがみられます。この特徴的なパターンは断層面の構造と関係すると考えられていますが、詳しい原因は明らかになっていません。本研究では、テクトニック微動の発生位置を詳細に調査することで、この原因解明を目指します。
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