本研究は、超新星ニュートリノ後半の原始中性子星の冷却段階に的を絞り、その理論計算の質を高めることを目指す。核子制動放射過程反応率の更新、μ粒子の出現とμ型ニュートリノとτ型ニュートリノの差異を考慮すること、エントロピーやレプトン数の負勾配に起因する対流効果の取り込み、ニュートリノ分布関数の角度0次モーメントしか扱わない流束制限拡散方式のニュートリノ輸送計算から1次モーメントまで扱うM1方式へ改良することなどを行う。これらのアップデートを実行し、さまざまな親星・状態方程式などを用いたニュートリノ放出を詳細に調べることにより、近傍超新星からのニュートリノ観測や超新星背景ニュートリノの観測に備える。
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