公募研究
学術変革領域研究(A)
ゴールデンハムスターは、代謝・熱産生を抑制し、積極的に低体温状態となることで厳しい寒冷環境を乗り切ることが可能である。しかし、この冬眠を可能とする生体状態の実体とその達成機構は不明な点が多い。これまでに、ヒトやマウスなどの哺乳類のミトコンドリア型システイニルtRNA合成酵素により生成される超硫黄分子が、エネルギー産生の過程で酸素の代わりに利用されること(硫黄呼吸)を明らかにしてきた。しかし、ハムスターにおける超硫黄分子代謝の素過程と冬眠実現機構との関係は不明な点が多い。本研究では、超硫黄分子オミクス解析技術を駆使して、ハムスターの超硫黄分子の代謝動態と冬眠発動制御系との連関について解析を行う。