公募研究
新学術領域研究(研究領域提案型)
磁性を示す金属錯体を基本ユニットとするアニオンと、強誘電性を発現するカチオン性超分子ローター構造からなる元素ブロック階層構造を構築し、機能相関に基づく新奇機能性の開拓を行うことが、本研究の目的である。本年度は強磁性と強誘電性の共存を目指し、強磁性アニオンと分子回転運動が可能な超分子カチオンを組み合わせた階層性元素ブロック高分子の開拓を行った。アニオンとして巨大分子であるポリオキソメタレート(POM)をとりあげ、水素結合等の弱い相互作用を通じて分子ローター構造との階層構造の形成を目指した。さらに、キラルな超分子を導入し、キラル磁性の発現を図るための予備実験を行った。強磁性を発現する高分子錯体として[MnCr(oxalate)3]-アニオンを選択し、昨年度までに得られた、 (m-fluoroanilinium+)(trans-syn-trans-dicyclohexano[18]crown-6) [MnCr(oxalate)3]-について検討を行った。X結晶構造解析の結果、m-fluoro基にディスオーダーが見られた。また、DSCにより、250K付近に相転移の徴候が見られた。結晶が微小で、誘電率測定が困難であったため、SHGの温度変化測定を行ったところ、結晶の対称性低下に伴うと考えられるシグナルが観察された。現在、詳細な検討を進めている。また、種々のPOMをカウンターアニオンとする結晶を作製し、結晶内における分子ローター構造を精査した。特に、結晶内の水素結合と結晶構造の相関について検討を行った。さらに、[MnCr(oxalate)3]-アニオンのカウンターカチオンとしてキラルなアンモニウムを含む超分子を導入し、結晶を作製した。キラル磁性体の候補として、次年度以降の研究の端緒が得られた。
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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すべて 雑誌論文 (21件) (うち査読あり 21件、 オープンアクセス 9件、 謝辞記載あり 10件) 学会発表 (6件) (うち招待講演 6件)
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