公募研究
新学術領域研究(研究領域提案型)
次世代重力波望遠鏡による最初のアラートは、2015年末に予定されている。しかし、位置決定精度は悪く、電磁波による追観測には困難が予想される。MOA共同研究は、ニュージーランドに設置した1.8m広視野望遠鏡によるマイクロレンズ探索を行う一方、61cm望遠鏡による追観測を行っている。1.8m望遠鏡の広視野は、重力波天体の同定に強力な武器となりうる。しかし、観測される多くの星の中から重力波天体を同定するのは、依然として困難と考えられる。このため、本研究では61cm望遠鏡に3色同時観測用の新カメラを製作し、多波長観測による絞込みを行うことを目的としている。3色同時観測用カメラは完成し、2014年8月から現地で観測を開始した。ほぼ、予定通りの性能を達成しており、マイクロレンズ追観測に使用している。また、観測データをリアルタイムで解析するパイプラインを作成し、使用を開始した。1.8m望遠鏡も順調に稼働し、2014年のシーズンには、621個のマイクロレンズ事象をリアルタイムで検出している。これらの成果は、2015年2月の領域シンポジウムや、天文学会、2015年1月のマイクロレンズ国際会議などで報告している。2015年末頃に予定されている重力波初検出に向けては、ハードウェアの準備は完了した。今後は、タイムリーな観測ができる様に、重力波検出器との連携や観測メニューの検討などソフト面での準備を行い、重力波天体の同定を目指す。現時点では、まだ重力波検出がなされていない。しかし、1.8m望遠鏡と61cm望遠鏡によるマイクロレンズ観測は、太陽系外惑星発見などで多くの成果をあげており、これらは学会・研究会の他学術雑誌等に発表されている。
26年度が最終年度であるため、記入しない。
すべて 2015 2014 2013 その他
すべて 雑誌論文 (16件) (うち査読あり 16件、 オープンアクセス 14件、 謝辞記載あり 5件) 学会発表 (20件) (うち招待講演 1件) 備考 (1件)
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