研究領域 | 実験と観測で解き明かす中性子星の核物質 |
研究課題/領域番号 |
25105511
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研究種目 |
新学術領域研究(研究領域提案型)
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
理工系
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研究機関 | 慶應義塾大学 |
研究代表者 |
大橋 洋士 慶應義塾大学, 理工学部, 教授 (60272134)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2015-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2014年度)
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配分額 *注記 |
2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
2014年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2013年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | フェルミ原子気体 / BCS-BECクロスオーバー / 擬ギャップ / スピン帯磁率 / 比熱 / スピンギャップ / 圧縮率 |
研究実績の概要 |
本年度は、前年度構築した、正常相におけるフェルミ原子気体のスピン帯磁率に対する「拡張されたT行列理論」を、超流動転移温度以下の領域に拡張、BCS-BECクロスオーバー全領域の超流動相におけるこの物理量の振る舞いを明らかにした。BCS-BECクロスオーバー領域の正常相では、クーパー対分子の形成に伴ってスピン帯磁率が抑制されるが、超流動転移温度以下では、逆に超流動揺らぎに伴うクーパー対の解離により、スピン帯磁率の抑制が緩和されることを示した。また、その温度変化の詳細な解析により、そうした効果が見られる温度領域の特定を行った。 本年度は更に、比熱に対する強結合補正も研究した。ユニタリ極限近傍では、強い超流動揺らぎにより、超流動転移温度近傍の比熱が非常にエンハンスされることを、ガウス揺らぎの理論に基づいて数値的に明らかにした。また、超流動転移温度以上での比熱の温度変化の解析から、理想分子ボーズ気体とみなせる領域を特定することに成功、これまで知られていた擬ギャップ温度に加え、分子ボーズ気体の領域と、フェルミ原子と分子ボソンが共存する領域を分ける新しい「特徴的温度」が存在することを見出した。 また、これまでの3次元系に対する理論を2次元フェルミ原子気体に適用できるように拡張、近年観測が報告されたBKT転移を研究した。強結合T行列理論の枠組みで、重心運動量ゼロのクーパー対分子数の温度依存性をBKT転移温度以上で計算、BKT転移の実験的根拠とされたこの物理量の増大が、BKT転移を仮定しなくても強い超流動揺らぎだけで説明できることを明らかにした。この結果に基づき、実験は必ずしもBKT転移を観測したとは断定できないことを指摘した。
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現在までの達成度 (段落) |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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