研究領域 | 直截的物質変換をめざした分子活性化法の開発 |
研究課題/領域番号 |
25105732
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研究種目 |
新学術領域研究(研究領域提案型)
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
理工系
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
藤田 健一 京都大学, 人間・環境学研究科(研究院), 准教授 (80293843)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2015-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2014年度)
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配分額 *注記 |
7,020千円 (直接経費: 5,400千円、間接経費: 1,620千円)
2014年度: 3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
2013年度: 3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
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キーワード | イリジウム触媒 / 脱水素化反応 / 機能性配位子 / 水素 / アルコール |
研究実績の概要 |
本研究は、研究代表者がこれまでに明らかにしてきた、遷移金属と機能性配位子の協奏が生み出す反応場における脱水素化反応をより高度に発展させ、メタノールをはじめとする低級アルコールと水の混合物から高効率的に水素を生成する新しい触媒系を開発することを目的として遂行している。昨年度までに、ビピリドナート系の機能性配位子を有する新規アニオン性イリジウム錯体を合成し、これを触媒に用いるメタノール水溶液からの水素生成反応を開発してきた。本年度は、同触媒系による水素生成反応のさらなる発展ならびに他の第一級アルコールを基質に用いた脱水素的カルボン酸合成反応の開発に取り組んだ。 最初に、メタノール、水、アニオン性イリジウム錯体触媒、塩基を混合して加熱還流している系に対し、基質が消費する速度に合わせてメタノール、水、塩基の混合溶液を一定速度で添加すると、水素生成反応が長時間にわたって持続的に進行し、150時間後には触媒回転数が10,000以上に達することがわかった。このように、安価で簡単に入手ができるメタノールと水を基質として用い、長時間にわたって効率的に水素を製造する系の開発に成功した。 次に、各種第一級アルコールと水の混合物を原料として用い、イリジウム錯体触媒の存在下で、塩基性条件を保ちながら還流条件下で反応を行うと、水素の発生をともなってカルボン酸を得ることができた。例えば、エタノールを基質に用いた反応では酢酸を収率85%で、4-メチルベンジルアルコールを用いた反応では4-メチル安息香酸を収率97%で、それぞれ対応する量の水素の発生をともなって得た。このように、有機合成手法として重要な第一級アルコールからカルボン酸への変換を、酸化剤を一切用いない脱水素化に基づいて実現することに成功した。
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現在までの達成度 (段落) |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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