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メタロカルベン活性種の創出と触媒的分子活性化への応用

公募研究

研究領域直截的物質変換をめざした分子活性化法の開発
研究課題/領域番号 25105745
研究種目

新学術領域研究(研究領域提案型)

配分区分補助金
審査区分 理工系
研究機関大阪府立大学

研究代表者

竹本 真  大阪府立大学, 理学(系)研究科(研究院), 准教授 (20347511)

研究期間 (年度) 2013-04-01 – 2015-03-31
研究課題ステータス 完了 (2014年度)
配分額 *注記
7,020千円 (直接経費: 5,400千円、間接経費: 1,620千円)
2014年度: 3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
2013年度: 3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
キーワードメタロカルベン / カルベン錯体 / カーバイド錯体 / ルテニウム錯体 / メチリジン錯体 / N-ヘテロサイクリックカルベン / イミド錯体 / カルベン配位子 / 有機金属錯体
研究実績の概要

カルベンはCX2で表される中性の2価炭素化合物であり、その反応性は置換基Xの種類によって大きく変化する。N-ヘテロサイクリックカルベンは、π供与性のアミノ基を有する環状カルベンであり、その高い求核性から、近年、均一系触媒の開発において重要な配位子となっている。我々は、d電子を有する遷移金属ユニットが、カルベン炭素に対するπ供与基として働く可能性に着目し、2つのルテニウムユニットを置換基とする、新規カルベンの合成に取り組んできた。これまでの研究により、2核Ruイミド・メチリジン錯体[(Cp*Ru)2(NPh)(CH)]BF4 (1)の低温での脱プロトン化と引き続く捕捉反応により、カーバイド錯体[(Cp*Ru)2(NPh)(C)] (2)の生成を示唆する結果を得ている。本年度は、錯体2の反応性、NMRによる同定、DFT計算による電子状態の解明を行い、求核性と求電子性を併せ持つ一重項カルベンとしての性質を明らかにした。
錯体2の反応性に関しては、CO2およびPh2S=CH2との反応で対応するC-C結合生成物が得られたことから、カルベン炭素が求核性と求電子性の両方を有していることが示された。また、P(OMe)3との反応で、カルベン炭素へとCp*のメチル基との分子内C-H挿入が進行したことも、2がambiphilicな反応性を有していることを表している。
13Cでエンリッチした1をTHF中低温で脱プロトン化し、13C NMRを測定したところ、2のカルベン炭素に帰属されるシグナルが675 ppmに観測された。これによりメタロカルベン2の生成を直接観測することに成功した。
さらに、2のHOMOおよびLUMOのエネルギー準位を、NHCにおける対応する軌道エネルギーと比較することにより、2のカルベン炭素がNHCのカルベン炭素と比べて高い求核性と求電子性を有することが分かった。

現在までの達成度 (段落)

26年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

26年度が最終年度であるため、記入しない。

報告書

(2件)
  • 2014 実績報告書
  • 2013 実績報告書
  • 研究成果

    (10件)

すべて 2015 2014 2013

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件、 謝辞記載あり 1件) 学会発表 (8件)

  • [雑誌論文] A Diruthenium μ-Carbido Complex That Shows Singlet-Carbene-like Reactivity2014

    • 著者名/発表者名
      Shin Takemoto, Jun Ohata, Masahiro Yamaguchi, Hiroyuki Matsuzaka
    • 雑誌名

      Journal of the American Chemical Society

      巻: 136 号: 45 ページ: 15889-15892

    • DOI

      10.1021/ja509364d

    • 関連する報告書
      2014 実績報告書
    • 査読あり / 謝辞記載あり
  • [雑誌論文] Nucleophile-Catalyzed, Facile, and Highly Selective C-H Activation of Fluoroform with Pd(II)2013

    • 著者名/発表者名
      Shin Takemoto; Vladimir Grushin
    • 雑誌名

      Journal of the American Chemical Society

      巻: 135 号: 45 ページ: 16837-16840

    • DOI

      10.1021/ja409533s

    • 関連する報告書
      2013 実績報告書
    • 査読あり
  • [学会発表] 2 核ルテニウムイミドメチリジン錯体の脱プロトン化における塩基の検討2015

    • 著者名/発表者名
      山口昌大・竹本真・松坂裕之
    • 学会等名
      日本化学会 第95春季年会
    • 発表場所
      日本大学
    • 年月日
      2015-03-26 – 2015-03-29
    • 関連する報告書
      2014 実績報告書
  • [学会発表] ジルテノカルベンを配位子とする銅錯体の合成2015

    • 著者名/発表者名
      辻田真之・竹本真・松坂裕之
    • 学会等名
      日本化学会 第95春季年会
    • 発表場所
      日本大学
    • 年月日
      2015-03-26 – 2015-03-29
    • 関連する報告書
      2014 実績報告書
  • [学会発表] A Carbon-Bridged Diruthenium Complex with Singlet-Carbene-Like Reactivity2014

    • 著者名/発表者名
      竹本真
    • 学会等名
      分子活性化第5回若手国際シンポジウム
    • 発表場所
      かんぽの宿阿蘇
    • 年月日
      2014-12-19 – 2014-12-20
    • 関連する報告書
      2014 実績報告書
  • [学会発表] A Diruthenium Carbido Complex with Singlet Carbene-Like Reactivity2014

    • 著者名/発表者名
      Shin Takemoto・Hiroyuki Matsuzaka
    • 学会等名
      XXVI International Conference on Organometallic Chemicstry (ICOMC 2014)
    • 発表場所
      ロイトン札幌
    • 年月日
      2014-07-15 – 2014-07-18
    • 関連する報告書
      2014 実績報告書
  • [学会発表] 架橋ホスフィド配位子を有する2核Ruメチリジン錯体の合成と反応性2014

    • 著者名/発表者名
      梅谷健人・竹本真・松坂裕之
    • 学会等名
      日本化学会第94春季年会
    • 発表場所
      名古屋大学
    • 関連する報告書
      2013 実績報告書
  • [学会発表] 2核ルテニウムイミド錯体のアルキル化および炭素-炭素結合形成反応2013

    • 著者名/発表者名
      藤原裕美・竹本真・松坂裕之
    • 学会等名
      錯体化学会第63回討論会
    • 発表場所
      琉球大学
    • 関連する報告書
      2013 実績報告書
  • [学会発表] Synthesis and Reactivity of Diruthenocarbene2013

    • 著者名/発表者名
      Kento Umetani・Jun Ohata・Shin Takemoto・Hiroyuki Matsuzaka
    • 学会等名
      20th International Symposium on Olefin Metathesis and Related Chemistry
    • 発表場所
      Todaiji-temple Lecture Hall, Nara, Japan
    • 関連する報告書
      2013 実績報告書
  • [学会発表] メタロカルベンの創出と反応活性種としての性質の解明2013

    • 著者名/発表者名
      竹本真
    • 学会等名
      分子活性化第5回公開シンポジウム
    • 発表場所
      イーグレ姫路
    • 関連する報告書
      2013 実績報告書

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公開日: 2013-05-15   更新日: 2019-07-29  

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