研究領域 | 感応性化学種が拓く新物質科学 |
研究課題/領域番号 |
25109506
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研究種目 |
新学術領域研究(研究領域提案型)
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
理工系
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
鍋島 達弥 筑波大学, 数理物質系, 教授 (80198374)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2015-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2014年度)
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配分額 *注記 |
7,800千円 (直接経費: 6,000千円、間接経費: 1,800千円)
2014年度: 3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2013年度: 3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
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キーワード | 超分子化学 / 発光性ケイ素錯体 / 発光性ゲルマニウム錯体 / 応答性典型元素錯体 |
研究実績の概要 |
典型元素を有する化合物は配位環境から電子的・構造的な摂動を受けるとその構造と反応性・物性が大きく変化するので、この手法により新規な機能を容易に発現させることができる。そこで本研究では優れた発光特性をもつジピリン錯体に注目し、構造ストレスを利用した感応性典型元素化合物の創製を目的に検討を行った。特に本年度は外部環境に応じて発光特性が変化するジピリンホウ素錯体の合成、および領域内共同研究によって、配位結合の形成により発現する光エネルギー捕集機能をもつ新規な発光性分子システムの構築を行った。 剛直で広いπ平面をもつジピリン誘導体の合成検討の過程で得られた柔軟な骨格をもつジピリンを塩基存在下、三フッ化ホウ素エーテル錯体と反応させることで目的のホウ素錯体を合成した。この分子はDMSO中ではほとんど発光を示さないが、クロロホルム中では強い蛍光を発するようになり、非常に高い溶媒依存性、つまり高い外部環境依存性を示すことがわかった。またこの骨格にチアクラウンエーテルをイオン認識部位として導入した化合物を合成したところ、溶媒依存性だけではなく、特に水銀イオンや鉛イオンの添加により蛍光を発するようになることも明らかにした。 ジピリンのホウ素錯体はBODIPYとして知られ、優れた光学特性を有するが、そのホウ素原子には通常二つのフッ素原子が結合した構造をもつ。我々はすでに水酸基をもつジピリンを合成することで、その酸素原子がBODIPYの一つのフッ素原子の代わりにホウ素に結合し、さらにホウ素が芳香環と直接結合した分子を合成する方法を開発している。そこで分子間の錯形成が可能となるピリジン環を導入したジピリンホウ素錯体を合成し、これに光捕集能を有する金属錯体を作用させ錯体を形成させたところ、これが高効率で光エネルギーがBODIPY部位に移動して発光する光エネルギー捕集分子システムとなることを明らかにした。
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現在までの達成度 (段落) |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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