公募研究
新学術領域研究(研究領域提案型)
TNFファミリーサイトカインRANKLおよびその受容体RANK欠損マウスはリンパ節形成が阻害されるため、RANKL-RANKシグナルがリンパ節形成に重要な役割を果たすことが知られているが、その詳細な分子機構は明らかでない。まず、RANK-EGFPレポーターマウスを作成し、リンパ節原基形成期におけるRANK発現細胞の同定を試みた。BACトランスジェニック技術を用い、Tnfrsf11a(RANK)プロモーターの下流でEGFPを発現するマウスを作成したところ、胸腺髄質上皮細胞、脳内マイクログリア、破骨細胞等の既知RANK発陽性細胞群特異的にEGFPシグナルが観察された。リンパ節原基においてはリンパ管内皮細胞およびLTi細胞にEGFP発現が認められ、リンパ節形成期におけるリンパ管内皮およびLTi細胞上のRANKシグナルの重要性が示唆された。次に、血管内非細胞特異的にRANKを欠損するマウスを作成し、リンパ節形成を確認したところ、ほぼ全ての表在リンパ節を欠損した。一方、LTi細胞特異的にRANKを欠損するマウスではリンパ節形成は正常であった。一方、リンパ節原基におけるRANKLの発現を免疫染色法で観察したところ、血球系細胞およびリンパ管内皮直下に存在する間葉系細胞にRANKL発現が認められた。リンパ球特異的にRANKLを欠損するマウスでは表在リンパ節の一部のみが欠損していた。間葉系細胞特異的なRANKL欠損マウスでは表在リンパ節の多くが欠損していた。以上から、胎児リンパ節形成において、リンパ管内皮細胞と間葉系ストロマ細胞またはリンパ球系細胞間におけるRANK-RANKLシグナルが重要な役割を果たす事が明らかになった。
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Nat Commun
巻: 6 号: 1 ページ: 6637-6637
10.1038/ncomms7637
化学と生物 (日本農芸化学会誌)
巻: 53 ページ: 78-81
130005120434
Nature Medicine
巻: 20 ページ: 62-68
皮膚免疫フロンティア
巻: 11 ページ: 50-51