公募研究
新学術領域研究(研究領域提案型)
本研究は、ペルオキシソーム移行シグナル1型(PTS1)受容体であるPex5pのN末領域に保存されたシステイン残基のモノユビキチン化修飾(Cys-Ub化と略)によるペルオキシソームへのタンパク質輸送制御機構の解明を目的とした。本年度の研究成果の概略を記す。A) Pex5pのCys-Ub化修飾の分子基盤In vivoにおいてPex5pのCys-Ub化に必要であるRINGペルオキシン3種(Pex2p、Pex10p、Pex12p)をE3として、組換えタンパク質を用いたin vitroでのPex5p Cys-Ub化の再構成を試みた。3種RINGペルオキシンのRINGドメインあるいは全長タンパク質を各種組合せで混合するなど多くの検討を行ったが、溶液中でのCys-Ub化は再現できていない。In vivoでの解析結果と併せて、ペルオキシソーム膜に真在化したPex5pが特異的にRINGペルオキシンによるCys-Ub化の基質となることが強く示唆された。B) Cys-Ub化修飾によるペルオキシソームマトリクスタンパク質輸送の制御機構モノUb化被修飾能を欠失したPex5p-C11A変異体は、PEX5欠損性CHO変異細胞に対する相補活性を完全に失っていた。一方、Pex5p-C11K変異体はモノUb化されるものの野生型Pex5pより相補活性が低いことを見出し、Ub化の標的がCys残基であることがPex5pの機能に重要であることを示した。種々の解析から、Pex5pのCys残基がモノUb化だけでなくレドックスセンサーとして機能する可能性が示唆された。また、関連する研究成果として、PTS2受容体Pex7pのポリUb化を介した分解による機能調節機構を明らかにし、国際誌Biochemical Journalに発表した(Miyauchi-Nanri Y., et al., Biochem. J. 463, 65-74 (2014))。
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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すべて 雑誌論文 (15件) (うち査読あり 15件、 謝辞記載あり 8件、 オープンアクセス 3件) 学会発表 (25件) (うち招待講演 6件) 図書 (3件)
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