公募研究
新学術領域研究(研究領域提案型)
ユビキチンリガーゼとチュブリン制御タンパク質Transforming Acidic Coiled-Coil-3 (TACC3)を細胞内で強制的に結合させ、TACC3のユビキチン化とプロテアソームによる分解を引き起こす化合物SNIPER(TACC3)をデザイン・合成し、その活性評価を行った。SNIPER(TACC3)はTACC3のユビキチン化と分解を引き起こし、TACC3を過剰に発現するがん細胞に対して選択的にアポトーシスを誘導した。TACC3のユビキチン化機構を詳しく解析した結果、SNIPER(TACC3)はTACC3とSCFユビキチンリガーゼ複合体との結合量を増加させ、SCFによるユビキチン化を引き起こす事がわかった。任意の標識タンパク質をユビキチン化するSNIPERを開発するために、Hisタグと結合するNi-NTAを利用してSNIPER(His)をデザイン・合成した。昨年度までに開発したSNIPER(His)は、細胞内への透過性が著しく悪かったので、膜透過性ペプチドを結合する事により細胞内透過性を高めたSNIPER(His)化合物が開発した。この膜透過型SNIPER(His)は細胞に発現させたHisタグタンパク質を減少させる活性を示した。現在その作用機構を解析中である。任意のユビキチンリガーゼを使って標的タンパク質を強制的にユビキチン化する実験システムを構築するために、ヘテロ2量体化を利用して標的タンパク質とユビキチンリガーゼを結合させる検討を行った。化合物添加によるヘテロ2量体形成は確認されたが、ユビキチン化は認められなかった。この結果から、ユビキチンリガーゼと基質タンパク質を単純に結合させるだけではユビキチン化は起こらないことが示唆された。
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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すべて 雑誌論文 (5件) (うち査読あり 5件、 オープンアクセス 1件、 謝辞記載あり 1件) 学会発表 (15件) (うち招待講演 2件) 備考 (2件)
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