公募研究
新学術領域研究(研究領域提案型)
本研究計画は、シナプス構造可塑性におけるアクチン細胞骨格制御の分子機構解明のため、2光子顕微鏡を用いた光による分子機能操作と分子活性測定を同時に行う方法論の確立を目指した。CaMKII-TIAM1相互作用とCaMKII酵素活性の同時可視化を試みた。分割GFPの再構成は、再構成されたGFPが不可逆的であるため、融合タンパク質側の結合の履歴は示せるものの、観察時点での結合を意味しない。また、二量体形成依存的GFPやRFP由来の蛍光は可逆的であったが、どちらもスパインでの二光子イメージングでは暗く検出が難しかった。結果としてTIAM1との結合を担保したCaMKII活性の検出は結果として成功しなかった。一方、TIAM1-CaMKII相互作用の詳細を明らかした。CaMKIIはTIAM1とアミノ酸1543-1557で相互作用し、その結合様式はグルタミン酸受容体NR2Bサブユニットと同様なT-site結合であった。つまり、CaMKIIはTIAM1との結合によりCaMKIIの構造を活性化型に固定されるため、TIAM1結合CaMKIIがカルシウム・カルモデュリンに依存しない酵素活性を示すことがわかった。また、単一スパインでのRac活性の蛍光寿命測定顕微鏡法での可視化、Rac活性化のメカニズムの解析に成功し、Rac活性は、NMDA受容体、CaMKII、TIAM1に依存的であること、刺激後30分以上持続することがわかった。
26年度が最終年度であるため、記入しない。
すべて 2015 2014 2013
すべて 雑誌論文 (4件) (うち査読あり 3件、 オープンアクセス 3件、 謝辞記載あり 3件) 学会発表 (5件)
PLoS One
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巻: In press