研究領域 | 感染・炎症が加速する発がんスパイラルとその遮断に向けた制がんベクトル変換 |
研究課題/領域番号 |
25114701
|
研究種目 |
新学術領域研究(研究領域提案型)
|
配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
生物系
|
研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
渋谷 和子 筑波大学, 医学医療系, 准教授 (00302406)
|
研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2015-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2014年度)
|
配分額 *注記 |
11,960千円 (直接経費: 9,200千円、間接経費: 2,760千円)
2014年度: 5,980千円 (直接経費: 4,600千円、間接経費: 1,380千円)
2013年度: 5,980千円 (直接経費: 4,600千円、間接経費: 1,380千円)
|
キーワード | 免疫監視 / 免疫学 / 癌 / ウイルス / 免疫系受容体 / 炎症 |
研究実績の概要 |
免疫系は、生体内で発生したがん細胞を排除することで、がんの発症を抑制している。一方、最近では、免疫系が惹起する炎症が発がんに促進的に働いていることも明らかになってきている。さらに、ウイルス感染発がんにおいて、免疫系はウイルスを排除して発がんを抑制する一方で、残存ウイルスに対する炎症を惹起して発がんを促進していると考えられている。このように免疫系の活性化は、がんの発症においてパラドキシカルな作用を有している。本研究では、免疫細胞に発現する膜型受容体に着目して、がんにおける免疫系のパラドキシカルな機能の分子メカニズムの一端を明らかにすることを目的とした。 DNAM-1は、免疫細胞に発現する活性化受容体である。私たちはDNAM-1のリガンドがCD155であることを同定し、CD155ががん細胞やウイルス感染細胞において、その発現が上昇することを見出した。また、私たちは、免疫細胞上のDNAM-1ががん細胞やウイルス感染細胞などの標的細胞上のCD155と結合すると、DNAM-1からのシグナルが免疫細胞を活性化し、がん細胞やウイルス感染細胞の排除促進することを明らかにした。この結果は、DNAM-1が発がんに抑制的に機能していることを示している。一方、私達は、炎症性発がんのモデル系において、DNAM-1が炎症を惹起し、炎症性発がんを促進していることを見いだした。すなわち、標的細胞排除により発がんを抑制するDNAM-1は、炎症惹起により発がんを促進する機能も有していることが明らかになった。 さらに、私たちは、免疫受容体のひとつであるMAIR-IIにも着目し、炎症との関連を解析した。その結果、MAIR-IIが接着分子VLA-4を介して炎症性単球の遊走を促進し、炎症を惹起していることを明らかにした。今後は、MAIR-IIについても炎症性発がんの観点から解析をすすめていく。
|
現在までの達成度 (段落) |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
|
今後の研究の推進方策 |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
|