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多様な皮質領野を統べる回路形成原理の探求

公募研究

研究領域メゾスコピック神経回路から探る脳の情報処理基盤
研究課題/領域番号 25115710
研究種目

新学術領域研究(研究領域提案型)

配分区分補助金
審査区分 生物系
研究機関東京工業大学

研究代表者

田中 琢真  東京工業大学, 総合理工学研究科(研究院), 助教 (40526224)

研究期間 (年度) 2013-04-01 – 2015-03-31
研究課題ステータス 完了 (2014年度)
配分額 *注記
6,370千円 (直接経費: 4,900千円、間接経費: 1,470千円)
2014年度: 3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
2013年度: 2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
キーワード理論神経科学 / 情報量最大化 / リカレントネットワーク / 計算論的神経科学 / 神経回路
研究実績の概要

本年度は海馬における短期記憶の迅速な形成と運動野の持続発火活動の解明を目指して研究を行った。
海馬では場所細胞と呼ばれる部屋の中の特定の位置に動物がいるときに発火する細胞があることが知られている。この細胞は別の部屋では別の位置に応答する。場所細胞の選択性は部屋に入って数分で成立することが知られている。このような迅速な学習を可能にするのが何であるかを検討するために、次のような仮説を立てた。すなわち、場所細胞は素早く変化する入力に応じて入力の効率的な情報表現を行うと出現すると考えた。この考えに基づき、発火活動がリカレントネットワークの安定固定点によって決まるとして、入力に対して安定固定点ができるだけ鋭く変化するようにネットワークを構築し、場所細胞的な活動が出てくるかどうかを調べたところ、入力に対して複雑な非線形応答を出すが、場所細胞のような局在は示さないことがわかった。
運動野の細胞は課題を実行している最中に持続発火活動を出すことが知られている。持続活動や漸増・漸減活動を示す細胞は運動野の細胞のうちかなりの割合(数%から数十%)を占めており、一つの記憶を多数の細胞が担っているという意味できわめて冗長度が高い表現になっている。このような表現が出てくるのは、このような重複した表現を行う回路の出現確率が高いためだと考えた。つまり、何らかの学習則によって回路が特定の機能を果たせるように学習する場合、出現する回路は機能を実現しうる回路の中で多数を占める回路であると考えられる。このような回路では多数の細胞が同一の選択性を持つ。結合強度がランダムに与えられるとすると、回路の出現確率を結合強度の関数として表せる。回路の出現確率を目的関数とし、果たすべき機能を制約条件とした最適化問題を解いたところ、持続発火活動や漸増活動など、実験的に報告されている活動に類似した活動が出現することがわかった。

現在までの達成度 (段落)

26年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

26年度が最終年度であるため、記入しない。

報告書

(2件)
  • 2014 実績報告書
  • 2013 実績報告書
  • 研究成果

    (4件)

すべて 2015 2013

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件、 謝辞記載あり 1件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] Invariant Multiparameter Sensitivity to Characterize Dynamical Systems on Complex Networks2015

    • 著者名/発表者名
      Kenzaburo Fujiwara, Takuma Tanaka, and Kiyohiko Nakamura
    • 雑誌名

      Journal of the Physical Society of Japan

      巻: 84 号: 2 ページ: 024002-024002

    • DOI

      10.7566/jpsj.84.024002

    • NAID

      40020360630

    • 関連する報告書
      2014 実績報告書
    • 査読あり / 謝辞記載あり
  • [雑誌論文] Information maximization explains the emergence of complex cell-like neurons2013

    • 著者名/発表者名
      Takuma Tanaka and Kiyohiko Nakamura
    • 雑誌名

      Frontiers in Computational Neuroscience

      巻: Vol.7, Article 165 ページ: 1-14

    • DOI

      10.3389/fncom.2013.00165

    • 関連する報告書
      2013 実績報告書
    • 査読あり
  • [学会発表] Information maximization in a multilayer network explains the properties of V2 neurons2013

    • 著者名/発表者名
      藤原謙三郎,田中琢真・中村清彦
    • 学会等名
      第36回日本神経科学大会
    • 発表場所
      国立京都国際会館
    • 関連する報告書
      2013 実績報告書
  • [学会発表] Information maximization explains the stimulus selectivity of auditory related neurons in the brainstem and cortex2013

    • 著者名/発表者名
      田中琢真・中村清彦
    • 学会等名
      第36回日本神経科学大会
    • 発表場所
      国立京都国際会館
    • 関連する報告書
      2013 実績報告書

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公開日: 2013-05-15   更新日: 2019-07-29  

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