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先天的情報と後天的情報を繋ぐ神経活動依存的遺伝子発現機構

公募研究

研究領域メゾスコピック神経回路から探る脳の情報処理基盤
研究課題/領域番号 25115717
研究種目

新学術領域研究(研究領域提案型)

配分区分補助金
審査区分 生物系
研究機関京都大学

研究代表者

安部 健太郎  京都大学, 医学(系)研究科(研究院), 講師 (70462653)

研究期間 (年度) 2013-04-01 – 2015-03-31
研究課題ステータス 完了 (2014年度)
配分額 *注記
5,720千円 (直接経費: 4,400千円、間接経費: 1,320千円)
2014年度: 2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2013年度: 2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
キーワード脳・神経 / 遺伝子 / 環境 / マイクロアレイ / 発達
研究実績の概要

多くの動物の発生・発達はゲノム上の情報である「先天的な情報」により自発的に成し遂げられるが、キンカチョウなど鳴禽類に属する一部の鳥類はこれらに加えて「後天的情報」、特に生後に接する社会環境に依存し、獲得する音声能力の質に違いが出ることが知られている。このように、社会環境依存的に動物の能力の発達が影響されるメカニズムを明らかにすることはヒト幼児の成長や発達、人格形成、またはヒト成人においても経験依存的な技能獲得を明らかにするために重要である。
本研究では、キンカチョウ幼弱固体において生後の社会環境によって脳で発現レベルが変動する遺伝子群、およびそれらを制御する転写制御因子を明らかにし、後天的な情報を受けて獲得する能力の発達メカニズムを明らかにすることを目的とした。具体的には、マイクロアレイ法により、網羅的に発達途中の幼弱キンカチョウの遺伝子発現プロファイルを比較し、「さえずり」音声獲得に影響が及ぼされるような生後環境に応じて発現が変化する遺伝子群を同定した。また、それらのプロファイルの解析の結果、生後環境依存的な遺伝子発現を制御する転写制御因子群を同定することに成功した。それらのうち、特に生後環境依存的な活性の違いが観察された転写因子、CREBについて、その機能を阻害および亢進する分子を発現するキンカチョウ個体を作成した。CREBの機能阻害分子を発現するキンカチョウ個体は、先天的に獲得される発声には影響が認められなかったものの、後天的な学習依存的に獲得するコミュニケーション手段である、「さえずり」発声の獲得に影響が認められた。また、薬理学的にCREBの内在の活性を制御することによっても同様の「さえずり」発声の獲得への影響が観察された。本研究によりCREBを介する活動依存的な遺伝子発現の制御が、後天的な情報を受けて獲得する能力の発達に重要な役割を果たすことを明らかにした。

現在までの達成度 (段落)

26年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

26年度が最終年度であるため、記入しない。

報告書

(2件)
  • 2014 実績報告書
  • 2013 実績報告書
  • 研究成果

    (6件)

すべて 2015 2013 その他

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 謝辞記載あり 1件) 学会発表 (3件) 備考 (2件)

  • [雑誌論文] Transgenic songbirds with suppressed or enhanced activity of CREB transcription factor2015

    • 著者名/発表者名
      Kentaro Abe, Sumiko Matsui, Dai Watanabe
    • 雑誌名

      Proc Natl Acad Sci USA

      巻: 印刷中

    • NAID

      120005672630

    • 関連する報告書
      2014 実績報告書
    • 査読あり / 謝辞記載あり
  • [学会発表] 鳴禽類における世代を超えた情報の口承に関わる神経機構2015

    • 著者名/発表者名
      安部健太郎
    • 学会等名
      第120回日本解剖学会・第92回日本生理学会大会
    • 発表場所
      神戸国際会議場(兵庫県神戸市)
    • 年月日
      2015-03-21 – 2015-03-23
    • 関連する報告書
      2014 実績報告書
  • [学会発表] Transgenic zebrafinches reveal the role of genetic factors in the postnatal song learning2013

    • 著者名/発表者名
      Abe, K., Watanabe, D.
    • 学会等名
      第43回北米神経科学会年会
    • 発表場所
      San Diego, U.S.A.
    • 関連する報告書
      2013 実績報告書
  • [学会発表] 遺伝子改変鳴禽類のさえずり発達2013

    • 著者名/発表者名
      安部健太郎、渡邉大
    • 学会等名
      第36回日本神経科学会年会
    • 発表場所
      京都市、京都府
    • 関連する報告書
      2013 実績報告書
  • [備考] 安部健太郎ホームページ

    • URL

      http://www.kntrb.org/

    • 関連する報告書
      2014 実績報告書
  • [備考] 安部健太郎研究ホームページ

    • URL

      http://kntrb.org/ResearchJP.html

    • 関連する報告書
      2013 実績報告書

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公開日: 2013-05-15   更新日: 2019-07-29  

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