配分額 *注記 |
7,020千円 (直接経費: 5,400千円、間接経費: 1,620千円)
2014年度: 3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
2013年度: 3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
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研究実績の概要 |
レゾルビン類に共通する構造上の特徴として第二級水酸基と共役オレフィン系を挙げることができる。我々は平成25年度に第二級水酸基を含む中間体を連結しつつ,所望の共役オレフィン系を構築する方法を確立した。平成26年度ではこの方法を基盤にして,共役ジエン,共役トリエンを有するレゾルビンD4とレゾルビンD5の合成を行った。さらに,共役テトラエンを有するレゾルビンD1の合成を目指して,簡単に合成できるヒドロキシ中間体を用いて合成ルートを予備検討し,共役テトラエンを含む構造を合成できた。 レゾルビンE1はレゾルビン類の中で最も生化学的研究が進んでいる。この化合物の代謝産物に関する生化学研究を推進するため,10,11-ジヒドロレゾルビンE1の合成を検討した。現在,C1-C7中間体とC8-C20中間体の合成まで完了した。 14,21-ジヒドロキシ-DHA は糖尿病疾患の創傷治癒を促進する。この化合物の水酸基の立体化学と活性の相関が不明であるため,すべての立体異性体を合成できる合成法をデザインした。これまでに,14(S),21(R)-体と14(S),21(S)-体を合成した。その際,シス・トランス共役オレフィンはトランスエナールをWittig 反応して構築した。 イソプロスタン類の合成研究では,動脈硬化の原因とされている酸化LDLから単離されたエポキシイソプロスタンE2 (PEIPC)の合成を行った。この合成では,クライゼン転位反応とそれに続くオレフィンのブロモヒドリン化とエノレート生成を鍵反応として用いた。
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