研究領域 | 運動超分子マシナリーが織りなす調和と多様性 |
研究課題/領域番号 |
25117526
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研究種目 |
新学術領域研究(研究領域提案型)
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
生物系
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研究機関 | 立命館大学 |
研究代表者 |
和田 浩史 立命館大学, 理工学部, 准教授 (50456753)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2015-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2014年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2014年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2013年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
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キーワード | 生体運動マシナリー / バクテリア / 滑走運動 / バイオメカニクス / 数理モデル / 数理的力学モデル |
研究実績の概要 |
本研究では、細菌の運動、とくにバクテリア界で最速の滑走運動を示す細菌のひとつ、フラボバクテリアジョンソニエの動きの仕組みを、実験結果をもとに数理モデルを構築することで解明する、という課題に取り組んだ。細胞運動の生成メカニズムを探求することは、生命のメカニカルな設計原理を明らかにすることに貢献するだけでなく、感染症予防や新たな医療技術を始めとしてさまざまな応用が期待される重要な基礎研究である。 最新の実験結果(新学術領域計画班A03による研究成果)から、ジョンソニエの細胞表面には多数の接着性タンパク質SprBが流動しており、これが基盤と相互作用することで細胞の牽引力を生み出すということが示唆されてきた。25年度は1次元の数理モデルを構築し、このような動的な構造から細胞全体が方向性を持った運動がいかにして出現しうるか、その機構を明らかにする理論モデルを提案し、その解析結果を観測結果と比較した。 26年度はこのアイデアにもとづき、1次元モデルをより現実的な3次元モデルに拡張し、SprBタンパク質のらせん軌道、細胞の形状と両極の効果、基盤との物理的な相互作用など、より現実的な運動を調べるために必要な全ての要素をモデルに取り入れ、このモデルのふるまいを数値シミュレーションによって調べてきた。その結果、軌道上でのSprBタンパク質流の偏り(一時的な渋滞現象)があると、自発的にフリップやピボットといった、特徴的で複雑な細胞の3次元的な運動がすべて再現されることがわかった。これは、これまで顕微鏡下で観察されてきた一見複雑で多様な細胞運動の仕組みを統一的に理解することに貢献する、特筆すべき成果であると感じている。26年度の成果は現在、出版へ向けて準備中である。
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現在までの達成度 (段落) |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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