公募研究
新学術領域研究(研究領域提案型)
計画Aとして、当初は5-ブロモウリジン(BrU)による線虫新生RNAの標識を計画していたが、ビーズで精製後の溶出の容易さや特異性を考慮し、4-チオウリジン(4SU)による代謝標識とビオチン化した上での精製を試み、これまでに、哺乳類培養細胞を用いた代謝標識と精製のプロトコルを確立した。線虫を用いて4SUによるRNAの代謝標識と精製が可能であることも確認し、標識時間をより短くして新生RNAの継時的な変化を追跡するためのプロトコルを検討中である。また、同様の手法で4-チオウリジン三リン酸(4SUTP)によるNuclear Run-On法での新生RNAの標識も確認できた。線虫胚および幼虫由来初代分散細胞での標識は試みるに至らなかった。平成25年度新学術領域研究「ゲノム支援」の支援を受けて、同調した線虫のL1幼虫の細胞質、核質、クロマチン画分の全RNAの大規模シーケンス解析し、得られた結果の生物情報学的分析を行った。その結果は、核質画分でもクロマチン画分でも、mRNAのほとんどがすでにプロセシングが完了しているという想定外のものであった。これは、新生RNAのプロセシングが極めて速やかに行われるか、プロセシングを受けたRNAが長時間核内にとどまっていることを示唆している。上記の結果は、新生RNAの継時的動態、細胞内動態を解析するには、新生RNAの代謝標識を行ったうえでの経時変化の追跡や細胞分画が欠かせないことを示す。これを計画Cとしていたが、4SU標識法を検討したため予定より遅延している。本研究課題が平成27~28年度に継続になったことから、引き続き平成27年度にこの内容を計画している。計画Dの変異型RNAポリメラーゼIIを持つ線虫の作製方法として、当初の計画にはないCRISPR/Cas9系による内在性ama-1遺伝子のゲノム編集による改変を試みたが、これまでのところ変異体は得られていない。
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件、 オープンアクセス 2件) 学会発表 (6件) (うち招待講演 4件) 備考 (3件)
Nat. Struct. Mol. Biol.
巻: 21(9) 号: 9 ページ: 778-86
10.1038/nsmb.2870
Worm
巻: 3 号: 1 ページ: e28459-e28459
10.4161/worm.28459
巻: 3
http://www.tmd.ac.jp/end/
http://www.tmd.ac.jp/mri/press/
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