公募研究
新学術領域研究(研究領域提案型)
本年度は以下の研究を実施した。1. MafB領域GFPノックインヘテロマウスのGFP発現造血幹細胞のin vivoにおける機能解析:これまでの解析で、GFP陽性造血幹細胞がリンパ球系に分化傾向を有するγおよびδ細胞であることを明らかにしたが、引き続きその詳細を解析した。詳細な解析により、確かにリンパ球系に分化傾向を有するが、統計学的には有為ではないことが明らかとなった。2. MafB欠損による造血幹細胞の分化能の解析:これまでの報告からMafB欠損により、造血幹細胞は単球・マクロファージに選択的に分化する性質を有することが示されているが、GFPを用いて欠損細胞を分取し、MafB欠損により造血幹細胞がそのような細胞運命決定の偏りを示すのかを解析した。MafB欠損造血幹細胞は単球・マクロファージを含む骨髄球系へより分化しやすい傾向を示した。2次移植、3次移植を行ったところ、その傾向は消失し、野生型と比較して増殖能の減少が観察された。3. 造血幹細胞でのMafBの機能解析:H23~24の研究より、MafBを発現している造血幹細胞の分画の存在を明らかにしたが、MafBが造血細胞でどのような遺伝子群を制御しているかをMafB造血幹細胞と正常造血幹細胞との比較から解析した。その結果、細胞周期関連遺伝子の発現が変化していることが明らかとなった。4. MafB欠損単球・マクロファージのM1/M2型マクロファージとしての機能解析:組織特異的なM1/M2型マクロファージへの分化決定についてのMafBの機能解析を行った。その結果、MafB欠損がM1/M2への分化そのものには影響を与えないものの、マクロファージの前駆細胞の増殖に影響を与え、その結果として、M1/M2比が変化していることが明らかとなった。
26年度が最終年度であるため、記入しない。
すべて 2014 その他
すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 備考 (3件)
Nature Communications.
巻: 5 ページ: 3147-3147
Nature Communications
巻: 5 号: 1 ページ: 3147-3147
10.1038/ncomms4149
http://www.md.tsukuba.ac.jp/basic-med/anatomy/embryology/index.html
http://www.tsukuba.ac.jp/attention-research/p201401201900.html