公募研究
新学術領域研究(研究領域提案型)
Developmental reflexは、発達に伴い「出現し消失する反射(原始反射)」、および「出現する反射」として、発達齢依存的に行動を通して識別される。胎児期からの新生児、乳児のこれらの行動発達を経て、随意運動と考えられる定頚から寝返り、二足歩行へ、頭から尾の方向へ発達し、微細運動は体幹部位から四肢末梢部位へと発達する。これらの随意運動への発達は、原始反射などの不随意性運動の同時進行的な発達とのバランスによって成り立つと考えられる。これらの病態として、脳性麻痺だけでなく、コミュニケーションに問題を呈す発達障害との関わりが示唆されている。そこで、早産児からの運動の発達を計測し、診断指標との相関構造の理解をはかるために、developmental reflexの識別、および、随意性の出現に関わるメカニズムを探るシステム開発を進めた。出生時の新生児診断尺度、入院中の血液学、退院前のMRI解剖学、退院後の定頸、寝返りの出現齢、など、病態診断情報を包括する多変量解析に基づく可視化法を探索した。同検討の結果、脳および細胞エネルギー産生に関わる酵素などの関わりが浮かび上がり、重力環境に抗する運動の質的な変化に着目すべきことが示唆された。この臨床研究から得られた所見を反映する霊長類モデルの開発を試みた。重力環境の中で、原始反射様の発達初期の運動パターンから、随意性様の質的変化を示す行動解析システムの開発を試作し検証した。対象のコモン・マーモセット新生仔の成体までの発達を追跡したところ、偶発的に慢性的な発達障害の症例を経験し、親仔社会環境の療育介入で回復させることに成功した。定型発達、発達障害の差を生んだ可能性のある要因を、前述の行動解析システムの検証データに求めたところ、抗重力方向から順重力方向への推移の統計的な可視化を得た。社会性発達障害の早期診断・療育介入に寄与する比較行動発達モデルを得た可能性がある。
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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すべて 雑誌論文 (21件) (うち査読あり 14件、 オープンアクセス 4件、 謝辞記載あり 4件) 学会発表 (35件) (うち招待講演 8件) 図書 (1件)
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