研究領域 | 大地環境変動に対する植物の生存・成長突破力の分子的統合解析 |
研究課題/領域番号 |
25119706
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研究種目 |
新学術領域研究(研究領域提案型)
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
生物系
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
野口 航 東京大学, 理学(系)研究科(研究院), 准教授 (80304004)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2014年度)
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配分額 *注記 |
9,360千円 (直接経費: 7,200千円、間接経費: 2,160千円)
2014年度: 4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2013年度: 4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
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キーワード | 低リンストレス / 呼吸系 / 有機酸分泌 / クラスター根 |
研究実績の概要 |
本研究では、低リンストレスに対する植物の応答機構について、呼吸系バイパス経路、根からの有機酸分泌、個体の成長の関連性を明らかにすることを目的とした。(1) 低リン下で根から有機酸を分泌するシロイヌナズナを用いて、低リン下におけるバイパス経路AOXの応答と生理的役割を解析した。リン充足条件で栽培した野生株(WT)とAOX1a欠損変異株(aox1a)を比較した。低リン下のWTでは地上部・根の両方でAOX1a遺伝子が誘導され、AOX最大活性の指標であるシアン耐性呼吸速度が増加した。他のバイパス経路のNDA2やNDB2も誘導された。一方、低リン下のaox1aでは、シアン耐性呼吸速度は増加せず、また他のバイパス経路の遺伝子発現はWTと差がなかった。低リン下の呼吸速度やリン酸含量はWTとaox1aでは差がなかった。低リン下の生重量は、地上部も根でもaox1aの方が高い傾向であった。一方、根からの有機酸の分泌量はWTの方が多かった。低リン下のシロイヌナズナでは、AOXが誘導され、有機酸合成時の還元力酸化にはたらくことにより、成長よりもリン獲得のための有機酸合成・分泌が優先されていると考えられる。(2) クラスター根をもつシロバナルピナスとクラスター根をもたない近縁種のホソバルピナスを用いて、呼吸系の低リン応答を比較した。低リン下で根を増やすホソバルピナスは根の重さあたりの呼吸速度が低く、シアン耐性呼吸速度も低かった。一方、低リンでクラスター根をつくるシロバナルピナスは、重さあたりの呼吸速度が高く、シアン耐性呼吸速度も高かった。低リン下のシロバナルピナスでは、根だけではなく葉でもAOXタンパク量が多く、ホソバルピナスは、低リン下でもAOXタンパク質は誘導されていなかった。
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現在までの達成度 (段落) |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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