公募研究
新学術領域研究(研究領域提案型)
・ 塩ストレス下でのシロイヌナズナの成長抑制に、抑制型MYB3Rが重要な働きをすることがわかっている。ジベレリン情報伝達因子のDELLAが、塩ストレスとMYB3Rを繋ぐパスウェイで働いている可能性について検討し、次のようなポジティブな結果を得た。1) della多重変異体では、塩ストレス下でのサイトキネシスの異常が見られなくなる。同様なサイトキネシスの異常に対する抑圧効果は、抑制型MYB3Rの変異体でも観察された。2) ジベレリン生合成阻害剤（パクロブトラゾール）により処理すると、塩ストレス下でのサイトキネシスの異常が促進されることがわかった。3) ジベレリン非存在下でもタンパク質分解を受けない変異型DELLA (gai)を誘導的に発現する形質転換体（gai-GR株）を用いて表現型を解析した結果、非ストレス下においても、子葉の孔辺細胞にサイトキネシスの異常を示すことがわかった。・ 抑制型MYB3Rおよび野性型植物を塩ストレス下で生育し、RNAseq法により網羅的に遺伝子発現を解析した。その結果、野性型植物ではストレスにより、発現が変化（増加または減少）するが、抑制型MYB3Rを欠く変異体ではそのような変化が見られない（あるいは変化が緩和される）遺伝子が多く存在することがわかった。このような遺伝子を通じて抑制型MYB3Rが、ストレス下での成長抑制やその他の応答によりストレス抵抗性を獲得していると考えられた。・ 塩ストレス下においた植物における、抑制型および活性化型MYB3Rの発現を解析した。mRNAレベル、タンパク質レベルともに、活性化型MYB3Rは塩ストレス処理によりそのレベルが減少すること、一方、抑制型MYB3Rは顕著な変化を示さないことがわかった。塩ストレス下におけるG2/M期遺伝子の発現抑制は、活性化型MYB3Rのレベルと抑制型MYB3Rの翻訳後の制御（複合体形成や翻訳後修飾）により制御されている可能性が考えられた。
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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すべて 雑誌論文 (7件) (うち査読あり 7件、 オープンアクセス 3件、 謝辞記載あり 1件) 学会発表 (11件) (うち招待講演 1件) 備考 (1件)
Plant Signal. Behav.
巻: 未定 号: 3 ページ: e990817-e990817
10.4161/15592324.2014.990817
J. Plant Res.
巻: 未定 号: 3 ページ: 423-435
10.1007/s10265-014-0694-3
Cell
巻: 未定
巻: 128 号: 2 ページ: 327-336
10.1007/s10265-014-0687-2
Plant Biotech. Rep.
巻: 8 号: 1 ページ: 9-16
10.1007/s11816-013-0297-9
巻: (published Oct8(10)) 号: 10 ページ: e26780-e26780
10.4161/psb.26780
化学と生物
巻: 51 ページ: 513-514
10031190485
http://www.agr.nagoya-u.ac.jp/~bunka/ito_title%20page.html
