ゲノム情報科学に基づく環境応答性プロモーターの動作原理の還元論的解析

• 研究領域: 植物の環境感覚：刺激受容から細胞応答まで
• 研究課題/領域番号: 25120712
• 研究種目: 新学術領域研究(研究領域提案型)
• 配分区分: 補助金
• 審査区分: 生物系
• 研究機関: 岐阜大学
• 研究代表者: 山本 義治 岐阜大学, 応用生物科学部, 教授 (50301784)
• 研究期間 (年度): 2013-04-01 – 2016-03-31
• 研究課題ステータス: 完了 (2014年度)
• 配分額: 9,360千円 (直接経費: 7,200千円、間接経費: 2,160千円); 2014年度: 4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円); 2013年度: 4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
• キーワード: 合成プロモーター / 環境ストレス応答 / 植物ゲノム / 環境応答

研究実績の概要

H26年度はこれまで不可能であった「間にスペーサーを持つ転写制御配列」の予測法を確立した。新規予測法を用いて、NACファミリーの転写因子であるSOG1の結合領域を予測し、タンパク質-DNAのin vitro結合実験により予測を検証することができた。また、別の予測として、間にスペーサーを持つESRE（ERストレス応答エレメント）をERストレス応答のマイクロアレイデータから予測することができた。新規の予測法は上に挙げた種類の転写制御配列のみならず、間に１つスペーサーを持つ二部式の制御配列全般をカバーできているものと考えている。これらの結果は別のNAC型転写因子のターゲット配列の予測及び生化学実験による結合解析の結果と合わせて、投稿準備中である。
また、過酸化水素処理に対する転写応答をマイクロアレイにより解析し、得られた結果から過酸化水素応答性転写因子間での支配関係をまとめて解析するスキームを検討した。
H27年度（延長期間）は前年度行った改良型プロモーター予測の結果に基づき、環境応答性合成プロモーターを作成し、植物へ導入後機能評価を行った。また、予測の結果に基づき、推定される転写因子タンパク質とのDNA-タンパク質間の結合実験を行い、ポジティブな結果を多数得ることができた。後者の結果は転写ネットワークの実験的解明へ向けてスケールアップすることが可能であることが強く示唆された。

現在までの達成度 (段落)

27年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

27年度が最終年度であるため、記入しない。

研究成果

• [国際共同研究] Jena University(Germany)
• [雑誌論文] The Response of Arabidopsis ELIP2 to UV-B, high light, and cold stress are regulated by a transcriptional regulatory unit composed of two elements. (2015)
  • 著者名/発表者名: Hayami N, Sakai Y, Saito T, Kimura M, Tokizawa M, Nomoto M, Tada Y, Iuchi S, Yamamoto YY
  • 雑誌名: Plant Physiol 巻: 169 号: 1 ページ: 840-855
  • DOI: 10.1104/pp.15.00398
  • 査読あり / オープンアクセス / 国際共著 / 謝辞記載あり
• [雑誌論文] 光防御関連遺伝子ELIP2プロモーターから同定された強光、低温、UV-Bストレス応答を統合する転写制御配列 (2015)
  • 著者名/発表者名: 速水菜月、坂井優作、時澤睦朋、井内聖、野元美佳、多田安臣、山本義治
  • 雑誌名: 光合成研究 巻: 25 ページ: 84-91
  • 査読あり / オープンアクセス
• [雑誌論文] Prediction-oriented promoter analysis of Arabidopsis ELIP2 revealed novel transcriptional regulatory elements that unite UV-B, high light and cold stress response (2015)
  • 著者名/発表者名: Hayami N, Sakai Y, Saito T, Kimura M, Tokizawa M, Nomoto M, Tada Y, Iuchi S, Yamamoto YY
  • 雑誌名: Proceedings of the 4th UGSAS-GU International Symposium 2015 巻: 1 ページ: 40-41
• [雑誌論文] Adaptive strategies of Arabidopsis thaliana to acid soil environment. (2015)
  • 著者名/発表者名: Nakano, Y, Kusunoki K, Iuchi S, Tokizawa M, Yamamoto YY, Kobayashi M, Kobayashi Y, Koyama H
  • 雑誌名: Proceedings of the 4th UGSAS-GU International Symposium 2015 巻: 1 ページ: 40-41
• [雑誌論文] ppdb: Plant Promoter Database ver. 3.0 (2014)
  • 著者名/発表者名: Hieno A, Naznin A, Hyakumachi M, Sakurai T, Tokizawa M, Koyama H, Sato N, Nishiyama T, Hasebe H, Zimmer AD, Lang D, Resk R, Rensing S, Obokata J, Yamamoto YY
  • 雑誌名: Nucleic Acids Research 巻: 42 号: D1 ページ: D1188-D1192
  • DOI: 10.1093/nar/gkt1027
  • 査読あり
• [雑誌論文] Analysis of environmental stress in plants with the aid of marker genes for H2O2 responses (2013)
  • 著者名/発表者名: Hieno A, Naznin HA, Sawaki K, Koyama H, Sakai Y, Ishino H, Hyakumachi M. Yamamoto YY
  • 雑誌名: Methods Enzymol 巻: 527 ページ: 221-237
  • DOI: 10.1016/b978-0-12-405882-8.00012-x
  • 査読あり
• [学会発表] Prediction-oriented promoter analysis of Arabidopsis ELIP2 revealed novel transcriptional regulatory elements that unite UV-B, high light and cold stress response (2015)
  • 著者名/発表者名: Hayami N, Sakai Y, Saito T, Kimura M, Tokizawa M, Nomoto M, Tada Y, Iuchi S, Yamamoto YY
  • 学会等名: The 4th UGSAS-GU International Symposium
  • 発表場所: Gifu
  • 年月日: 2015-08-27
  • 国際学会
• [学会発表] “Adaptive strategies of Arabidopsis thaliana to acid soil environment (2015)
  • 著者名/発表者名: Nakano Y, Kusunoki K, Iuchi S, Tokizawa M, Yamamoto YY, Kobayashi M, Kobayashi Y, Koyama H
  • 学会等名: The 4th UGSAS-GU International Symposium
  • 発表場所: Gifu
  • 年月日: 2015-08-27
  • 国際学会
• [学会発表] “Reciprocal regulation between salicylate- and jasmonate-responsive transcription factors in plant immunity (2015)
  • 著者名/発表者名: M. Nomoto1, H. Tsukagoshi2, T. Mori1, T. Suzuki3, M.J. Skelly4, T. Matsushita5, Y.Y. Yamamoto6, T. Higashiyama7 , S.H. Spoel4, Y. Tada
  • 学会等名: International Congress on Arabidopsis Research (ICAR2015)
  • 発表場所: Paris
  • 年月日: 2015-07-05
  • 国際学会
• [学会発表] Analysis of direct target genes of SOG1, a key transcription factor involved in DNA damage response. (2015)
  • 著者名/発表者名: Ogita N, Okushima Y, Kurata T, Tokizawa M, Yamamoto YY, Takahashi N, Umeda M
  • 学会等名: International Congress on Arabidopsis Research (ICAR2015)
  • 発表場所: Paris
  • 年月日: 2015-07-05
  • 国際学会
• [学会発表] Reciprocal regulation between salicylate- and jasmonate-responsive transcription factors in plant immunity (2015)
  • 著者名/発表者名: M. Nomoto, H. Tsukagoshi, T. Mori, T. Suzuki, M.J. Skelly, N. Oka, T. Matsushita, M. Tokizawa, Y.Y. Yamamoto, T. Higashiyama, S.H. Spoel, Y. Tada
  • 学会等名: International ERATO Higashiyama Live-Holonics Symposium and Technical Workshop 2015 "Organogenesis from Eggs to Mature Plants"
  • 発表場所: Nagoya
  • 年月日: 2015-05-01
  • 国際学会 / 招待講演
• [学会発表] 乾燥環境下における単子葉植物（イネ・トウモロコシ）特異的シス因子の同定 (2014)
  • 著者名/発表者名: 圓山恭之進、後藤新悟、中島一雄、山本義治、櫻井哲也
  • 学会等名: 日本植物生理学会年会
  • 発表場所: 富山大学
• [学会発表] JAZ-MYCモジュールを介したNO初期認識機構の解明 (2014)
  • 著者名/発表者名: 三田村梨帆、野元美佳、森毅、時澤睦朋、山本義治、多田安臣
  • 学会等名: 日本植物生理学会年会
  • 発表場所: 富山大学
• [学会発表] サリチル酸シグナルにおける新奇NPR1相互作用因子の機能解析 (2014)
  • 著者名/発表者名: 野元美佳、森毅、Rajinikanth Mohan、岡和、時澤睦朋、秋光和也、山本義治、Xinnian Dong、多田安臣
  • 学会等名: 日本植物生理学会年会
  • 発表場所: 富山大学
• [学会発表] 過酸化水素に対する転写応答のマイクロアレイ解析と転写制御配列のin silico予測 (2014)
  • 著者名/発表者名: 日恵野綾香、Most. Hushna Naznin、百町満朗、澤木克亘、小山博之、樋口美栄子、花田耕介、松井南、時澤睦朋、趙成日、山本義治
  • 学会等名: 日本植物生理学会年会
  • 発表場所: 富山大学
• [学会発表] シロイヌナズナにおける強光・低温ストレス応答の関連解析 (2014)
  • 著者名/発表者名: 速水 菜月、石野はるか、内藤彩乃、日恵野綾香、樋口美栄子、花田耕介、松井 南、山本義治
  • 学会等名: 日本植物生理学会年会
  • 発表場所: 富山大学
• [学会発表] ATG開始コドン欠損型の偽遺伝子化はゲノム上で転写領域の消失を引き起こす (2013)
  • 著者名/発表者名: 佐藤壮一郎、松尾充啓、松崎素道、山本義治、小保方潤一
  • 学会等名: 日本分子生物学会年会
  • 発表場所: 神戸
• [学会発表] Prediction of the core cis-regulatory elements responsible for salicylic acid-dependent gene expression (2013)
  • 著者名/発表者名: Mori T, Nomoto M, Tokizawa M, Akimitsu K, Yamamoto YY, Tada Y
  • 学会等名: 香川大学農学部主催「ファイトジーンの可能性と未来VI（国際学会）」
  • 発表場所: 高松
• [学会発表] Nitric oxide activates JAZ-mediated signaling pathway in Arabidopsis (2013)
  • 著者名/発表者名: Mitamura R, Nomoto M, Tokizawa M, Akimitsu K, Yamamoto YY, Tada Y
  • 学会等名: 香川大学農学部主催「ファイトジーンの可能性と未来VI（国際学会）」
  • 発表場所: 高松
• [学会発表] 一酸化窒素が活性化するジャスモン酸シグナル伝達機構の解明 (2013)
  • 著者名/発表者名: 三田村梨帆、野元美佳、森毅、時澤睦朋、秋光和也、山本義治、多田安臣
  • 学会等名: 日本植物病理学会関西支部会
  • 発表場所: 岡山
• [学会発表] アルミニウム応答性リンゴ酸トランスポーターALMT1遺伝子の転写制御機構の解析 (2013)
  • 著者名/発表者名: 時澤睦朋、小林安文、小林佑理子、山本義治、小山博之
  • 学会等名: 日本土壌肥料学会年会
  • 発表場所: 名古屋
• [学会発表] 次世代シークエンサーを用いたシロイヌナズナの転写開始点位置の大規模同定 (2013)
  • 著者名/発表者名: 時澤睦朋、櫻井哲也、黒谷篤之、篠崎一雄、山中啓史、小山博之、鈴木穣、菅野純夫、小保方潤一、山本義治
  • 学会等名: 第三回NGS現場の会
  • 発表場所: 神戸
• [学会発表] サリチル酸シグナル伝達におけるNPR1応答性シスエレメントの同定 (2013)
  • 著者名/発表者名: 森毅、野元美佳、時澤睦朋、山本義治、多田安臣
  • 学会等名: 感染生理談話会
  • 発表場所: 北陸粟津温泉
• [学会発表] 植物免疫応答における一酸化窒素応答性因子の同定 (2013)
  • 著者名/発表者名: 三田村梨帆、 野元美佳、 森毅、時澤睦朋、山本義治、多田安臣
  • 学会等名: 感染生理談話会
  • 発表場所: 北陸粟津温泉
• [学会発表] 出芽酵母の遺伝子プロモータにおけるアセトアルデヒド特異的応答配列の探索とMet4依存的硫黄代謝系の機能 (2013)
  • 著者名/発表者名: 佐藤優太、松山明加、山本義治、早川享志、中川智行
  • 学会等名: 日本生物工学会年会
  • 発表場所: 広島
• [学会発表] 光防御関連遺伝子ELIP2プロモーターに含まれる、強光、UV-B、低温ストレス応答を統合する制御配列 (2013)
  • 著者名/発表者名: 水菜月、坂井優作、吉岡洋平、百町満朗、時澤睦朋、井内聖、小林正智、齋藤竜典、小林佑理子、小山博之、山本義治
  • 学会等名: 日本光合成学会年会
  • 発表場所: 名古屋大学
• [学会発表] バイオインフォマティクスに基づく植 物プロモーター解析
  • 著者名/発表者名: 速水菜月、日恵野綾香、Naznin Most. Hshuna Ara、百町満朗、時澤睦朋、小林佑理子、小山博之、井内聖、小林正智、山本義治
  • 学会等名: 日本植物病理学会年会
  • 発表場所: 札幌
• [学会発表] 過酸化水素応答を担う転写制御配列の予測と転写ネットワーク解析
  • 著者名/発表者名: 日恵野綾香、Naznin Most. Hushna Ara、百町満朗、澤木克亘、小山博之、樋口美栄子、花田耕介、松井南、山本義治
  • 学会等名: 日本植物病理学会年会
  • 発表場所: 札幌
• [備考] 研究室ほームページ
  • URL: http://www1.gifu-u.ac.jp/~yyy/
• [備考] Plant Promoter Database
  • URL: http://ppdb.agr.gifu-u.ac.jp