研究領域 | 植物の環境感覚:刺激受容から細胞応答まで |
研究課題/領域番号 |
25120716
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研究種目 |
新学術領域研究(研究領域提案型)
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
生物系
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
河内 孝之 京都大学, 生命科学研究科, 教授 (40202056)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2014-03-31
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研究課題ステータス |
中途終了 (2013年度)
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配分額 *注記 |
8,190千円 (直接経費: 6,300千円、間接経費: 1,890千円)
2013年度: 8,190千円 (直接経費: 6,300千円、間接経費: 1,890千円)
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キーワード | 光受容 / 光受容体 / 植物の環境応答 |
研究概要 |
植物は光を重要な環境因子として利用し、発生および成長を最適化する。植物の細胞周期進行は光により促進される。基部陸上植物である苔類ゼニゴケでは、胞子の発芽や葉状体の成長が赤色光(R)下で促進され、遠赤色光(FR)下で抑制されることから、R/FR受容体フィトクロムが細胞周期制御に関与することが予想された。光による細胞周期進入を調べるために、環境シグナルに応答して発現するG1/S期サイクリンCYCDの転写制御機構をレポーター株を用いて解析した。Rパルス単独照射、R/FRパルス順次照射のどちらの条件でも活性が上昇し、かつ、S期への進行が認められた。一方、この活性上昇は光合成阻害剤の添加により抑えられ、糖の添加により大幅に回復した。すなわち、光合成産物がCYCD転写を介して細胞周期進入を制御しており、この点にフィトクロムは関与しないことが示唆された。また、糖存在下でRパルスを単独照射した条件では活性は速やかに低下したのに対し、R/FRパルスを順次照射した条件では高いまま長時間維持された。 植物において短期的な青色光応答を制御する光受容体フォトトロピン(phot)の機能をゼニゴケを用いて解析した。光受容を担うと予想されるLOV1、LOV2ドメインを含む部分タンパク質をそれぞれ精製し分光学的解析を行ったところ、photのLOV1、LOV2は青色光照射により光サイクル反応を示した。次に全長タンパク質を精製し、photがin vitro自己リン酸化活性を持つこと、その活性が青色光総光量に依存して増大することを明らかにした。さらにphot抗体により内在性のphotを検出したところ、photがin vivoで青色光照射に伴い迅速に自己リン酸化することが示唆された。ゼニゴケは陸上植物に共通する基本的なphotシグナル伝達機構を解析する上で有用なモデルとなることが示唆された。
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現在までの達成度 (区分) |
理由
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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