研究領域 | 細胞シグナリング複合体によるシグナル検知・伝達・応答の構造的基礎 |
研究課題/領域番号 |
25121731
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研究種目 |
新学術領域研究(研究領域提案型)
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
生物系
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研究機関 | 兵庫県立大学 |
研究代表者 |
柴田 直樹 兵庫県立大学, 生命理学研究科, 准教授 (30295753)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2015-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2014年度)
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配分額 *注記 |
7,280千円 (直接経費: 5,600千円、間接経費: 1,680千円)
2014年度: 3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
2013年度: 3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
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キーワード | 構造生物学 / Wntシグナル伝達系 / DIXドメイン / Wntシグナル伝達 / 結晶構造解析 |
研究実績の概要 |
Wntシグナル伝達系の細胞内因子であるAxinとDishevelled(Dvl)にはDIXドメインが存在し、このドメインを介して複合体を形成する。Axin-DIXとDvl-DIXはそれぞれ単独での結晶構造が報告されており、Head-to-Tail相互作用により、らせん状のポリマーを形成する。Axin-DIXとDvl-DIXが複合体を形成する際には、両者がランダムに並んでらせん構造を形成してしまう可能性が高いので、両者をペプチドリンカーで連結してストイキオメトリを確保すると構造解析可能な結晶が得られた。得られた結晶を用いてX線回折実験を行い、3.3A分解能の回折強度データセット取得した。このデータから、分子置換法による構造解析を行い、3.3A分解能での構造解析に成功した。得られた複合体の構造では、予想通り、Axin-DIXとDvl-DIXそれぞれ単独の場合と同様に、Head-to-Tail相互作用で結合していることが分かったが、ヘテロダイマーとなっており、らせん状のポリマーにはなっていなかった。その理由として、両者を連結するペプチドリンカーが立体的な障害を引き起こしたため、らせん状のポリマー状態としては結晶になりにくかったのではないかと考えている。いずれにしても、複合体の構造から、両者がHead-to-Tail相互作用で結合し、AxinとDvlがDIXドメインを介して複合体を形成することが結晶構造から証明された。Wntシグナル伝達系では、Wntオンの場合にWntレセプターが集合する。すると他のWntシグナル伝達因子がWntレセプター周辺に集まり、シグナロソームを形成する。DIXドメインによるAxinとDvlの結合は、このシグナロソーム形成に重要な役割を果たしており、今回の複合体の構造は、Wntシグナロソームの形成機構や構造に関して重要な知見を与えるものである。
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現在までの達成度 (段落) |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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