公募研究
新学術領域研究(研究領域提案型)
軟骨再生医療は臨床応用が進んでいる領域であり、自家培養軟骨細胞移植は世界各国に普及している。しかし、現行の軟骨再生医療では、培養した軟骨細胞を直接移植しており、移植した培養軟骨細胞のどのような細胞集団が、移植母床においてどのような刺激を受けて増殖し、基質を産生し、再生軟骨組織が成熟するのかというメカニズムについては明らかになっていない。本研究では、移植母床という「場の原理」を解明し、これまで成し得なかった生理学的形状に適した3次元形態を有する軟骨器官様構造体をin vitroで再現することを目的としている。平成25年度には、軟骨再生前駆細胞の存在を確認した。ヒト耳介軟骨由来培養細胞を平面培養し、分裂速度の異なる細胞群をヌードマウスに移植すると、再生軟骨は島状に形成され、分裂速度の速い群で軟骨再生能が高いことが示された。つまり、分裂速度の速い細胞群には、軟骨を有意に再生しうる能力のある細胞(組織幹細胞、軟骨再生前駆細胞)が存在していると推測された。そこで、平成26年度では、軟骨再生前駆細胞の同定を試みた。CFSEの蛍光標識を指標に分裂速度の違いで細胞を分取する際、分画を数種類に設定した。そこから得られた細胞群の特性を評価することで、軟骨再生能の高い可能性を持つ細胞群の特定を行った。加えて、軟骨幹細胞指標を検討した。CFSEで標識したヒト耳介軟骨由来培養細胞を平面培養し、細胞表面マーカーを接触させ、flow cytometryにて解析を行ったところ、分裂速度の違いでマーカーの発現が異なることを発見し、2つのネガティブマーカーを同定した。
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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すべて 雑誌論文 (5件) (うち査読あり 4件、 オープンアクセス 2件) 学会発表 (8件) (うち招待講演 6件)
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