公募研究
新学術領域研究(研究領域提案型)
本研究の目的は、特徴的な多系統の障害を来す常染色体優性遺伝性脊髄小脳変性症(SCA)の原因を解明することである。これまでに本家系の発症者2名にエクソーム解析と家系内での連鎖解析を進め、平成25年度には発症者1名の全ゲノム・リシークエンシングと、新たに得られた患者のエクソーム解析を行い、そのデータ解析を開始したところで平成25年度を終了した。本年度はまずデータ解析を進め、同一家系内の3名におけるエクソームおよび全ゲノムシークエンスの結果が共通する部分を同定し、候補遺伝子領域を限定化した。そして、再度家系調査を行い、臨床症状から非発症であることを1名で確認することによって、さらに候補領域を限定化した。また、本家系内で別の研究施設を受診している患者2名も追加検索することによって、原因を同定するに至った。この遺伝子異常は、2014年4月にカナダより1家系報告されたELOVL4遺伝子内の別のミスセンス変異であった。また、本研究者に遺伝子診断のために依頼を受けていた別の1家系においても、ELOVL4内の同じミスセンス変異を同定した。この2家系での変異部分を含む近傍染色体領域でのハプロタイプは一致せず、創始者効果は確認できなかった。以上の結果を、2家系の臨床症状のまとめと共に学術誌に投稿し、受理された(Ozaki K. et al. JAMA Neurology, in press)。また、他に原因が未同定の家系が多数残ったため、エクソーム解析を続けて行った。
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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すべて 雑誌論文 (9件) (うち査読あり 9件、 オープンアクセス 7件、 謝辞記載あり 3件) 学会発表 (1件) 図書 (5件)
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