公募研究
新学術領域研究(研究領域提案型)
本研究では、CML根絶に向けた取り組みとしてTKI抵抗性のCML幹細胞を同定し、治療抵抗性に関わる機序等を解明することを目的とする。昨年までに、single cell レベルで網羅的な表面抗原の発現解析を行い、TKI投与中に残存する未分化なCML細胞特異的に発現する分子としてCD120a, CD225, CD294, CD320を同定した。本年度は、これら表面抗原を用いて、MMR症例を対象としたCML幹細胞の同定、ならびにbcr-ablの発現調節機構につき解析を行った。計22例における治療前後の骨髄有核細胞中のCD34+38-225+120a+細胞の頻度を継時的に解析した結果、いずれの症例においても治療に伴いその頻度は減少したが、MMR到達後も一定の頻度を保っている症例を認めた。検出されるCD34+38-225+120a+細胞においてもbcr-abl陽性であったことから、本マーカーは残存するCML幹細胞を追跡する上で有用と考えられた。また、CML幹細胞におけるbcr-ablの発現量をsingle cellで解析した結果、大部分が治療前と比較してMMR到達時には約1/10程度に減少していたが、初発時と同定度の発現を認めるものや、昨年報告したようにbcr-ablだけでなく内部コントロールablの検出されないものも認められた。後者に関し、ablの発現に作用するmiRNAの発現変化を解析した結果、mir203, 30a, 27b, 10aの発現が初発時にはCML細胞特異的に抑制され、寛解期に回復していた。さらに、各miRNAのプロモーター領域のメチル化状態をTKI投与前後で比較した結果、ablが検出できた症例、できなかった症例いずれも、初発時にはmir203のプロモーターはメチル化されていたのに対し、MMR時では、ablを検出できなかった症例でのみ脱メチル化されていた。
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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すべて 雑誌論文 (17件) (うち査読あり 15件、 オープンアクセス 6件、 謝辞記載あり 1件) 学会発表 (16件) (うち招待講演 2件) 図書 (9件)
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