研究領域 | ゲノム複製・修復・転写のカップリングと普遍的なクロマチン構造変換機構 |
研究課題/領域番号 |
25131710
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研究種目 |
新学術領域研究(研究領域提案型)
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
生物系
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
辻本 賀英 大阪大学, 医学(系)研究科(研究院), 招聘教授 (70132735)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2015-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2014年度)
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配分額 *注記 |
10,660千円 (直接経費: 8,200千円、間接経費: 2,460千円)
2014年度: 5,330千円 (直接経費: 4,100千円、間接経費: 1,230千円)
2013年度: 5,330千円 (直接経費: 4,100千円、間接経費: 1,230千円)
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キーワード | DNA損傷 / 酸化ストレス / 細胞死 / メタボローム解析 / HDAC / DNA damage / cell death / metaborome |
研究実績の概要 |
平成25年度では、酸化ストレスによるゲノムDNA損傷応答(DDR)が細胞死を誘導し、HDAC阻害剤はその核内で起こるDDRそのものを抑え、酸化ストレスによる細胞死シグナルの発動を抑制していることを明らかにした。平成26年度は特に以下の2点について解析を行った。 1.メタボローム解析:網羅的メタボローム解析により、酸化ストレス処理群では核酸のプール量や一部のアミノ酸のレベルが著明に低下していることを明らかにしていた。平成26年度は主に解糖系の代謝物の量的変化を経時的に観察した。その結果、酸化ストレス処理群では解糖系のフローが著しく低下し、HDAC阻害剤存在下では、これらの低下を解除していることが明らかとなった。また、酸化ストレス処理群では、著しいNAD量の低下が見られるが、こちらもHDAC阻害剤により、解除されていた。酸化ストレスによるDDRを介した細胞死は培地に過剰にピルビン酸を添加すると緩和される事実からも、解糖系のフローの低下が細胞死の原因であり、HDAC阻害剤は解糖系のフローの低下を抑えることにより、DDRに依存した細胞死を抑制していると考えられた。 2.酵母遺伝学を用いたHDAC阻害剤作用点の同定:哺乳類培養細胞と同様に、酵母の系においても、HDAC阻害剤が、酸化ストレスによる増殖抑制を解除できるかどうか検討した。その結果、HDAC阻害剤が酵母の系においてもヒストンをはじめとするHDACターゲット分子の高アセチル化を誘導し、酸化ストレス刺激による増殖抑制を緩和することを確認した。現在、出芽酵母遺伝子破壊株ライブラリーを用い、HDAC阻害剤非感受性変異体をスクリーニング中である。 HDAC阻害剤は、個体レベルで様々な神経変性を抑制するという多くのデータが蓄積しつつあり、今回、我々の行った研究成果が、臨床応用するための基盤確立の一助になるものと考える。
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現在までの達成度 (段落) |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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