公募研究
新学術領域研究(研究領域提案型)
肝癌270症例の全ゲノムシークエンス(WGS)と、対応する凍結標本のうち高品質のRNAが抽出できた200症例以上のRNA-Seqを完了した。WGS解析によって体細胞点突然変異 (SNV)、挿入・欠失(indel)、構造異常(SV)、コピー数変化(CNA)をそれぞれ独自の解析パイプラインにて検出した。特に、非コード領域に注目し、データベースにて登録されている非コードRNA、プロモーター領域、3'および 5'-UTR領域中で、変異が集積している領域を多数同定した。その中には、すでに報告されているTERET遺伝子の上流プロモーター領域の変異が含まれていた。また、全ゲノムを500 baseの領域に区切り(bin)その中に含まれる体細胞変異の個数を集計し、周辺の前後500kb、合計1 Mbの背景的変異率を計算し、背景変異率に比べて有意に変異率が高い500kbのbin領域を100箇所以上同定し、更なるフィルタリングを行い、87箇所に変異が集積するゲノム部位を同定した。その中には、TP53、CTNNB1、およびALB遺伝子領域が含まれていた。そのうち32箇所は、遺伝子間領域にあり、周囲の遺伝子との発現との関連が見られるものもあった。3%以上の肝がんで変異が検出された領域については、Sanger法によって、体細胞変異の確認を行った。また、transcription factorとの結合が予測される領域もあり、EMSA法やluciferase法による実験も行い、その機能的意義についても確認ができた。
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件、 オープンアクセス 2件、 謝辞記載あり 2件) 学会発表 (12件) (うち招待講演 12件)
Nature Communications
巻: 6 号: 1 ページ: 6120-6120
10.1038/ncomms7120
PLoS One
巻: 9 号: 12 ページ: e114263-e114263
10.1371/journal.pone.0114263