研究領域 | 質感認知の脳神経メカニズムと高度質感情報処理技術の融合的研究 |
研究課題/領域番号 |
25135708
|
研究種目 |
新学術領域研究(研究領域提案型)
|
配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
複合領域
|
研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
眞部 寛之 東京大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (80511386)
|
研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2015-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2014年度)
|
配分額 *注記 |
10,270千円 (直接経費: 7,900千円、間接経費: 2,370千円)
2014年度: 5,460千円 (直接経費: 4,200千円、間接経費: 1,260千円)
2013年度: 4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)
|
キーワード | 嗅覚 / 摂食モチベーション / 電気生理 / 嗅結節 / Tenia tecta / 情動 / 嗅皮質 / 質感 / 神経科学 |
研究実績の概要 |
本研究では、覚醒行動下動物の嗅結節から神経活動を記録し、匂いで惹起される摂食または摂食拒否行動中の神経回路作動機構を解明することを目的として研究を進めてきた。前年度までに、マウスを用い、匂いを手掛かりとした摂食行動/摂食拒否行動の行動実験系と、行動中のマウス嗅結節から神経活動を記録する系を確立させた。 嗅結節の特定の亜領域において、摂食行動中に応答を変化させる神経細胞群が見つかった。これらは一連の摂食行動中に発火が増大するeating on neuronと、発火が減少するeating off neuronに大別できた(まとめてeating neuronsとする)。Eating neuronsは匂いの種類によらず行動に関連して応答を変化させた。また、応答変化は摂食行動開始直前から始まり、摂食中まで持続した。摂食行動終了直後、口の中に砂糖が残っているにもかかわらず応答の変化は終了した。これらの結果から、eating neuronsは単に感覚入力に対して応答変化しているのではなく、摂食行動と関連して応答を変化させていると考えられる。また、嗅結節の吻側に位置するTenia tectaと呼ばれる嗅皮質の一領域からも記録すると、この領域でもeating neuronsが見つかってきた。これまでに、Tenia tectaではeating on neuronが多く見つかり、嗅結節ではeating off neuronが多く見つかってきた。 本研究によって初めて、匂い入力をモチベーション行動に変換するメカニズム、情動行動に変換するメカニズムの具体的な神経回路が明らかになってきたと考えられる。本研究を足がかりとして、今後、感覚入力を情動、感情へと変換する神経回路メカニズムが明らかになると共に、匂い入力から感性的質感が生み出される神経回路メカニズムの解明へと繋がっていくものと期待される。
|
現在までの達成度 (段落) |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
|
今後の研究の推進方策 |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
|