研究領域 | 質感認知の脳神経メカニズムと高度質感情報処理技術の融合的研究 |
研究課題/領域番号 |
25135722
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研究種目 |
新学術領域研究(研究領域提案型)
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
複合領域
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
田村 弘 大阪大学, 生命機能研究科, 准教授 (80304038)
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研究期間 (年度) |
2013-04-01 – 2015-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2014年度)
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配分額 *注記 |
12,090千円 (直接経費: 9,300千円、間接経費: 2,790千円)
2014年度: 6,240千円 (直接経費: 4,800千円、間接経費: 1,440千円)
2013年度: 5,850千円 (直接経費: 4,500千円、間接経費: 1,350千円)
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キーワード | 視覚 / 物体認識 / 大脳皮質 / マルチニューロン計測 / 霊長類 / 相互相関解析 / 水平結合 / 神経回路 / 神経生理 / マルチプローブ電極 / サル |
研究実績の概要 |
物体表面の視覚属性のひとつであるカラーテクスチャ情報は、視覚的物体認識の有効な手がかりとなる。ヒトを含む霊長類において、視覚的物体認識には、後頭葉第一次視覚野(V1野)からV4 野を経由して下側頭葉皮質(IT野)に至る腹側視覚経路が重要な役割を担っている。本研究では、カラーテクスチャ情報の腹側視覚経路における情報変換過程に注目し、腹側視覚経路に属するV1野、V4野、IT野から、64枚の自然物体に由来するカラーテクスチャ画像(石、樹皮、葉、花、果実、蝶翅、羽毛、皮・毛皮)及びこれら画像を様々に操作した変換画像に対する神経応答を計測した。実験には鎮痛不動化したニホンザル(Macaca fuscata)を用いた。 V1野、V4およびIT野から計測した半数の細胞が、カラーテクスチャ画像に対して選択的に反応したが、その応答性質は領野間で異なっていた。すなわち、V1野からV4野の段階で、刺激選択性は鋭くなり、応答と低次画像特徴量との相関は低下した。次に、カラーテクスチャ画像を様々に変換した画像に対する応答を検討することで、それぞれ視覚属性の応答への寄与を検討した。その結果、カラーテクスチャ画像に含まれる色情報の重要性はIT野の段階で顕著になるが、輝度コントラスト情報は全ての領野で重要な役割を果たしており、特にV4野以降では必須であった。ピクセル単位での画像の空間構造はV4以降で、空間周波数成分と方位成分の強度についてはIT野において特に重要となった。画像の局所に含まれる二次統計量までの空間構造に関する情報もIT野の段階で特に重要となった。 本研究より、腹側視覚経路において、カラーテクスチャ画像に対する選択的反応が、段階的にそして視覚属性ごとに異なる様式で形成されている可能性が明らかになった。 また、下側頭葉皮質内水平神経結合の性質を視覚応答特性との関連から明らかにした。
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現在までの達成度 (段落) |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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