通信制高校は、平成10年以降増加の一途を辿っており、多くの生徒が入学するようになっている。従来、高等学校の通信制課程は定時制課程と同様に勤労青少年の教育機関として重要な役割を担ってきたが、近年は社会状況の変化に伴い、中退者や不登校経験者、精神疾患や発達障害など特別な配慮を必要とする生徒など多様な生徒が年齢層も幅広く在籍するようになっている。通信制課程は全日制や定時制課程に在籍することが困難な者にとってのセーフティネットとしての役割を担っているとも言える。本研究では、通信制高校が貧困の影響に備えた教育支援体制として充実と機能するために必要なことを実態から検討をする。
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