公募研究
学術変革領域研究(A)
生物の腸管は、食物の運搬や消化吸収に伴い、多様な機械的刺激にさらされる。本研究では、吸血性節足動物である蚊の中腸に着目し、その力学的応答の解明を目的とする。蚊は短時間で自らの体重を超える血液を摂取し、その結果、中腸は約20倍に拡張する。申請者の予備的研究により、吸血に伴う組織の伸展が細胞シートの扁平化や細胞死を誘導し、これらの変化が一過性であることが示唆された。そこで本研究では、吸血後に進行する中腸リモデリング過程に焦点を当て、吸血依存的な機械的刺激の実体と細胞応答機構を解明する。