公募研究
学術変革領域研究(A)
狂犬病ウイルスは感染すると、宿主の中枢神経系で増殖しその情動を大きく変化させ、目の前の動物に対して咬みつくといった攻撃行動を誘発する。本研究では、「活性化神経細胞のみ一過性に蛍光を発するトランスジェニックマウス」と「狂犬病ウイルスの遺伝子操作系」を組み合わせ、イメージング、マウス行動実験、マウス扁桃体への人工レセプター発現とその特異的リガンド投与による人為的神経活性化(DREADD)を駆使し、ウイルスが扁桃体の神経異常を誘発することで宿主の情動を操作する機構を明らかにする。さらに、これまで確立したウイルス遺伝子操作系を応用することで、ウイルス側の因子「エフェクター蛋白質」の同定にも挑む。