研究領域 | 生命分子システムにおける動的秩序形成と高次機能発現 |
研究課題/領域番号 |
26102534
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研究種目 |
新学術領域研究(研究領域提案型)
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
理工系
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
安中 雅彦 九州大学, 理学(系)研究科(研究院), 教授 (40282446)
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研究期間 (年度) |
2014-07-10 – 2016-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2015年度)
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配分額 *注記 |
7,020千円 (直接経費: 5,400千円、間接経費: 1,620千円)
2015年度: 3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
2014年度: 3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
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キーワード | ソフトマター / 動的非対称性 / 粘弾性効果 / 両親媒性高分子 / 秩序構造転移 |
研究実績の概要 |
疎水化Poly(ethyleneglycol) (HM-PEG)準濃厚水溶液が自己集合により形成する微視的構造の外場応答性,特にその力学応答の検討を行った。HM-PEG水溶液は,準希薄領域で球状ドメインが配列した体心立方格子(bcc)を形成し,それらがネットワーク構造の形成しゲル化することが明らかとなった。更にそのゲルミクロ構造の応答をレオロジー/中性子小角散乱同時測定により検討した結果,ミクロ構造がずり強度γに従って異なったtextureに配向することが明らかとなった。すなわちγの増大と共に,ゲル構造の流動が観測され,2次元SANSパターンは4回回転対称,6回回転対称を示した。γをクエンチすると動的弾性率(G’, G”)は急速にoriginal valueに回復すると共に,bcc twin structureが出現した。すなわち,ずりによってランダムドメイン構造の配向が誘起され,そこで形成するbcc twin structureは力学的に安定であること, shear-strain mapから,特定のshear rateおよびamplitudeを作用させることで,そのtextureを制御することが可能であること,さらにゲルが経験する力学的履歴により取りうるミクロ構造を決定する記憶効果があることが明らかとなった(Fig. 2)。ずり変形などの外場のもとでは,動的非対称性に基づく新しいタイプの粘弾性相分離が誘起され,order-disorder転移,order-order転移などが起こることが予想される。このような動的非対称性に起因する様々な現象は,生体組織さらに分子の情報が協同効果を伴いながら分子内,分子間で伝達する仕組み生体機能では本質的な問題と考えられる。物理的相互作用による高分子の秩序構造形成,相転移及び その構造の記憶が,生命の分子物理学的原理の構築につながるものである。
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現在までの達成度 (段落) |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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