研究領域 | ゆらぎと構造の協奏:非平衡系における普遍法則の確立 |
研究課題/領域番号 |
26103515
|
研究種目 |
新学術領域研究(研究領域提案型)
|
配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
理工系
|
研究機関 | 金沢大学 |
研究代表者 |
佐藤 正英 金沢大学, 総合メディア基盤センター, 教授 (20306533)
|
研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2016-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2015年度)
|
配分額 *注記 |
3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
2015年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2014年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
|
キーワード | ステップ / 微斜面 / パターン / パターン形成 |
研究実績の概要 |
本研究では,ガリウム入射時のシリコン表面に現れるステップのくし状パターンの生成機構について調べる。シリコンの表面構造の変化にともない,余剰となったシリコン原子が結晶表面に放出される。この原子がステップで取り込まれることでステップが前進する。ステップの下段側で表面構造が優先的に変化するので,ステップの前方と後方で表面拡散場が非対称になる。このことが前進するステップにMullins-Sekerka型の不安定化を引き起こし,ステップのくし状パターンを形成する。状況を簡単化すれば,一定の粒子を供給しながら一定の速度で遠ざかる粒子の供給源がある時の不安定化を調べることになる。
昨年度は,どのようなパラメータの領域で櫛状パターンができるかを調べた。速度が遅い領域では,速度とともに櫛の歯の間隔が減少することを明らかにした。この依存性は,初期の不安定性を反映したものである。いったん粒子供給源から引き離された直線ステップが不安定化し,突起状のパターンを作り粒子供給源に追いつく。追いつく過程で突起の競合が起きて枝間隔が広がり,直線的な枝が規則的に並んだ櫛状パターンが形成されるが,枝の先端が粒子供給源に追いつくと粗大化が終わる。
今年は,高速度での振舞いを調べた。高速度側では速度が増加するとともに枝間隔が広がり,低速度側とは異なる振舞いを示す。低速度側では追いつく過程でいったん枝の先端が粒子供給源よりもかなり速くなるが,高速度側ではこのような振舞は見られない。低速度側では枝の先端の競合が早い時期に終了するが,高速度側ではゆっくり進む。また,低速度側では枝間隔はノイズの強さに強く依存するが,高速度側では依存性が弱い。枝の間隔の速度依存性がBrenerらの示した結果と類似していることもわかった。これらの結果から,高速度側の振る舞いがチャンネル中での過冷却液体中での自由成長に近いことが明らかになった。
|
現在までの達成度 (段落) |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
|
今後の研究の推進方策 |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
|