配分額 *注記 |
7,020千円 (直接経費: 5,400千円、間接経費: 1,620千円)
2015年度: 3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
2014年度: 3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
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研究実績の概要 |
本研究では,螺旋状のねじれた構造をもつπ共役分子「ヘリセン」をモジュールとして,その規則的な集積化によって高次構造を構築し,単分子では不可能な革新機能を示す柔らかい分子系を創製することを目指して,下記の研究をおこなった. (1)新規ヘリセンの合成:ヘリセン骨格に導入するヘテロ元素の種類・数が構造や物性に及ぼす効果について明らかにするために,チエフェン環二つ,シクロペンタジエン環二つ,ベンゼン環四つが縮環した新規ジチア[7]ヘリセンを設計し,その合成に成功した.得られたヘリセンの吸光・発光特性を評価したところ,二つのチオフェン環がベンゼン環に置き換わったジナフト[2,1-c:1',2'-g]フルオレン誘導体と比較して,吸収および発光スペクトルが短波長シフトしていることが明らかとなった. (2)ヘリセンの光学特性:領域内共同研究によって,これまでに合成しているヘリセンの光学特性について追究した.これまでに二波長発光特性が確認されているヘリセンに関して過渡吸収スペクトル測定をおこなったところ,励起波長に依存して二つの中間状態を確認することに成功した.また,振動円偏光二色性分光法とラマン光学活性分光法によってヘリセン誘導体の絶対配置が予測できることを明らかにした. (3)ヘリセンの高次集積化:ヘリセンの集積化による光学機能発現を目指して,領域内共同研究によって,ヘリセンを側鎖に有するポリ(置換メチレン)を設計し,その合成に成功した.
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