研究領域 | 理論と実験の協奏による柔らかな分子系の機能の科学 |
研究課題/領域番号 |
26104529
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研究種目 |
新学術領域研究(研究領域提案型)
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
理工系
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
楊井 伸浩 九州大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (90649740)
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研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2016-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2015年度)
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配分額 *注記 |
7,150千円 (直接経費: 5,500千円、間接経費: 1,650千円)
2015年度: 3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
2014年度: 3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
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キーワード | フォトン・アップコンバージョン / 三重項 / 凝集誘起 / スイッチング / フォトン・アップコンバージョン / イオン液体 / 光誘起結晶化 |
研究実績の概要 |
本研究では「柔らかな分子系」ならではのトリプレット機能を見出すことを目指した。特に本年度は「分子の集合化により“柔らかさをスイッチング”し、トリプレットの挙動を動的に制御できないだろうか?」という発想のもと研究を行った。関連する現象として、分子が凝集することで発光挙動をスイッチングするaggregation-induced emission (AIE) に関して近年多くの報告があるが、ほとんどは励起一重項を対象にしている。一方我々は最近、三重項が関わる現象、特に三重項-三重項消滅 (TTA) を経るフォトン・アップコンバージョン (UC) を分子集合系へと展開している。今回は分子の凝集化によりTTA-UC発光をスイッチングする現象 (aggregation-induced photon upconversion; iPUC) を初めて見出した。 発光分子として、今回のコンセプトを明確に示すため、典型的なAIE分子であるシアノ基修飾オリゴフェニレンビニレンを用いた。三重項増感剤とこの発光分子を溶液中に共存させたが、全くTTA-UC発光は観測されなかった。一方、この溶液をキャストした結晶状態では明確にTTA-UC発光が観測された。 本新学術領域における共同研究において、このiPUC現象のメカニズムを理論計算により明らかにした。溶液中では発光分子のT1状態がC=C結合のねじれを伴い安定化する過程で、S0状態のエネルギー曲線と交差し、速やかに基底状態へと失活する。一方、結晶状態ではこのような大きな結合のねじれが抑制されるため、トリプレット(T1状態)の寿命はTTAを起こすのに十分なほど長くなる。すなわち溶液系から結晶系へと「柔らかさをスイッチング」することで、トリプレットのエネルギーランドスケープを制御し、iPUC現象の発現に繋がった。
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現在までの達成度 (段落) |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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