公募研究
新学術領域研究(研究領域提案型)
本研究では、「アセンブリ技術」をキーワードに、人工心筋組織と人工リンパ節組織を対象に、心筋組織のスケールアップと3次元構造内部の細胞構成の制御にチャレンジすることを目的に取り組んだ。心筋組織は、心筋細胞が一方向に配向して存在する。そこで本研究では、心筋細胞が配向した心筋パーツをアセンブリしてスケールアップする構想のもと、配向した心筋組織パーツの作製に取り組んだ。パターン基板上でパターン培養(プレ培養)を行うことにより配向した筋組織を作ることができ、また、配向し始めたプレ組織を積層転写で複合化することも示せた。また、マイクロモールドをデザインして作製し、心筋細胞でのマイクロ鋳型培養を行った。細胞接着性ゲルの併用で細胞増殖もハンドリング性もよくなった。作製した心筋パーツは、心筋細胞の配向性を持ち、アドレナリン薬剤負荷にも反応した。有効な心筋パーツとみなせる。さらに作製した心筋組織パーツをハンドリングして、積層したり連結することにも成功した。バイオアセンブリングのコンセプトを実証することができた。人工リンパ節に関しては、コラーゲン結合性ケモカインを3次元で配することを目指して、従来使用してきたアルギン酸分子にコラーゲンペプチドを固定する方法を開発した。粘度の問題から高粘度でも吐出可能な特殊紡糸ノズルによる押し出し法の利用で、コラーゲンペプチドを配した3次元構造体の作製ができた。共同研究で並行して合成してもらったコラーゲン結合性ケモカインがすでに合成済であるので、近日動物実験に移る予定である。また、本研究班内での情報交換により、有効なマイクロ流路リアクター技術を学んだ。内部構造をデザインし手構築した3次元人工リンパ節組織のin vitro評価系の開発を目指せるところに進むことができた。
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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すべて 雑誌論文 (8件) (うち国際共著 2件、 査読あり 2件、 オープンアクセス 2件、 謝辞記載あり 1件) 学会発表 (32件) (うち国際学会 6件、 招待講演 24件) 図書 (1件)
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