研究領域 | ナノメディシン分子科学 |
研究課題/領域番号 |
26107715
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研究種目 |
新学術領域研究(研究領域提案型)
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
理工系
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研究機関 | 大阪府立大学 |
研究代表者 |
原田 敦史 大阪府立大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (50302774)
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研究期間 (年度) |
2014-07-10 – 2016-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2015年度)
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配分額 *注記 |
5,980千円 (直接経費: 4,600千円、間接経費: 1,380千円)
2015年度: 2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
2014年度: 2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
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キーワード | 超音波力学療法 / 音増感剤 / 細胞内分布 / ナノカプセル / 細胞内分布制御 |
研究実績の概要 |
これまでに合成方法を確立し、細胞内分布が異なることが確認されている音増感剤(doxorubicin, DOX; triphenylphosphonium基導入DOX, TPP-DOX)について、細胞内還元環境で不安定化するカチオン性ナノカプセルへの封入条件の検討を行い、いずれの音増感剤についても60%程度の効率で封入できる条件を確認した。DOX封入ナノカプセルについてHeLa細胞への取り込み、細胞質でのDOXリリースをレーザー共焦点顕微鏡観察により確認した。1時間後においては、DOXの蛍光が細胞質に輝点状に観察され、核への局在は認められなかったが、4時間後においてはDOXが核への分布していることが確認された。これは、1時間後においては、ナノカプセルがエンドソーム内に存在しDOXはカプセル内に保持された状態ですが、4時間後までの間にナノカプセルがエンドソームから脱出し、細胞質還元環境に応答したナノカプセルの不安定化によりDOXがリリースされたと考えられる。リリースされたDOXはそれ自身の性質により核へと分布したと考えられる。 超音波力学療法効果をMTT assayにより評価した。DOXは抗がん剤としての性質を有しているため超音波照射を行っていない場合にも細胞生存率の低下が確認されたが、超音波照射を行うと、さらに生存率が低下した。TPP-DOXの場合、TPP基の導入により核へ局在しなくなるため超音波照射を行っていないときには細胞生存率の低下は確認されなかったが、超音波照射により有意な細胞生存率の低下が確認された。これは、TPP-DOXが超音波照射によって生成するROSがミトコンドリアへダメージを与えたためであると推測される。ナノカプセルへ封入する音増感剤の特性を選択することにより、異なる部位への作用によって超音波力学療法効果が誘導できると確認された。
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現在までの達成度 (段落) |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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