公募研究
新学術領域研究(研究領域提案型)
本研究は宇宙空間に漂う星間物質のうち、普遍的に観測される赤外未同定バンド放射の担い手である有機物物質の物質同定と物性の理解を目的とする研究である。本研究における機軸となる手法として、室内のダスト合成実験に加えて、合成したダストを含む試料を国際宇宙ステーションきぼう実験棟簡易曝露実験装置ExHAMを利用して宇宙空間に曝露する実験を開始した。平成27年度は室内ダスト合成実験に基づいて、窒素を含有する芳香族/脂肪族炭化水素の赤外特性を調査し、窒素プラズマにC60または多環式芳香族炭化水素を晒して回収される合成試料が、実際に観測される未同定赤外バンドの赤外スペクトル特性に酷似する事を見いだした。その結果、未同定赤外バンド放射の担い手として、従来の多環式芳香族炭化水素による理解だけでなく、窒素を含有する「より有機的な物質」による理解が必要となるという結論を得た。また、宇宙曝露実験においては、重水素を含む急冷炭素質物質および窒素を含む急冷炭素質物質などを搭載した実験試料(EE64-III)の準備を行い、平成28年度末に安全審査、認定試験後審査、出荷前審査を全てクリアし、平成28年4月8日に国際宇宙ステーションにむけてドラゴン補給船8号機で打ち上げられた。同時に、平成27年5月より曝露実験をスタートし、平成28年夏に帰還予定の実験試料(EE64-IおよびEE64-II)については、期間後の分析手法の検討と準備を実施した。
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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すべて 国際共同研究 (1件) 雑誌論文 (4件) (うち国際共著 3件、 査読あり 3件、 オープンアクセス 3件、 謝辞記載あり 2件) 学会発表 (11件) (うち国際学会 3件、 招待講演 1件) 備考 (1件)
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