研究領域 | 超低速ミュオン顕微鏡が拓く物質・生命・素粒子科学のフロンティア |
研究課題/領域番号 |
26108715
|
研究種目 |
新学術領域研究(研究領域提案型)
|
配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
理工系
|
研究機関 | 東邦大学 |
研究代表者 |
大江 純一郎 東邦大学, 理学部, 准教授 (40510251)
|
研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2016-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2015年度)
|
配分額 *注記 |
2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
2015年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2014年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
|
キーワード | スピントロニクス |
研究実績の概要 |
空間的な周期磁化構造を持つ磁性金属において、スピン波集団励起とそこから誘起される電気磁気効果について理論的解析を行った。 今年度は、ねじれた磁化構造を有するカイラル磁性体中の、スカーミオンと呼ばれる磁気渦構造と磁気渦の集団励起について数値計算を行った。特に磁性体の磁化ダイナミクスから誘起されるスピン起電力に対する研究を行った。スピントロニクスデバイス中の微小電池としての応用を念頭に置き、ナノ磁気ディスク中に形成されるスカーミオン格子の磁化ダイナミクスを明らかにした。周期境界条件を用いて得られるバルク系のスカーミオン集団励起とは異なり、有限境界のナノディスク中では、個々のスカーミオンの回転運動に位相差が生じ、励起スペクトルが分裂することが明らかになった。この集団励起から得られるスピン起電力は、運動の位相差のために、通常は打ち消し合ってしまうが、最低周波数の運動は位相差ができないため、起電力の直列接続が起こり、非常に大きな電圧が生成されることが明らかになった。このことは、周期的磁化配置から得られるスピン波が、交換相互作用や双極子相互作用から得られるバルクスピン波とは本質的に異なることを示している。また、このような特殊な磁化ダイナミクスをミュオンを用いて検出した場合、得られるシグナルがミュオンの停止位置に依存していることを明らかにした。これらの研究結果は、Physical Review B誌に掲載された。また、日本磁気学会研究会(2015年12月、中央大学)、国際学会(PASPS20、2015年12月東北大学)で招待講演を行った他、物理学会などで発表を行った。
|
現在までの達成度 (段落) |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
|
今後の研究の推進方策 |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
|