研究領域 | シンクロ型LPSO構造の材料科学 ―次世代軽量構造材料への革新的展開― |
研究課題/領域番号 |
26109702
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研究種目 |
新学術領域研究(研究領域提案型)
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
理工系
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研究機関 | 大阪大学 (2015) 東北大学 (2014) |
研究代表者 |
佐藤 和久 大阪大学, 超高圧電子顕微鏡センター, 准教授 (70314424)
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研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2016-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2015年度)
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配分額 *注記 |
9,490千円 (直接経費: 7,300千円、間接経費: 2,190千円)
2015年度: 4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)
2014年度: 4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
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キーワード | LPSO / マルチスケール / 3次元組織解析 / 電子線トモグラフィー / 形成メカニズム / 面内形状 / マグネシウム合金 / 3次元再構成 / 3次元組織解析 / 3次元再構成 |
研究実績の概要 |
H27年度はLPSO形成初期過程に着目し、553 K~773 K時効材での電子線トモグラフィーによる3次元組織解析をもとに各時効段階でのLPSO形状の評価を行い、その形成メカニズムについて考察した。HAADF-STEM法を用いることにより、溶質濃化層の生成から微細LPSO形成・成長に至る各過程を高コントラストで捉えることが可能であり、連続傾斜像に基づいてこれら微細組織をマルチスケールで3次元可視化することができた。得られた知見は以下の通りである。 (1)溶質濃化層は(Mg, Zn)3Gd型析出物の周辺に形成されること、14H型LPSO相の生成・成長とともに析出物が縮小することから、鋳造材母相中に固溶した微量の溶質元素とともに、析出物が溶質の供給源となり濃化層・LPSO形成が進行すると考えられる。 (2)溶質濃化層ならびに微細LPSO相の面内先端部は特徴的な三角形状を有し、その先端角度は{-12-10}Mgに対して30°から90°の間に分布する。時効の進行により、先端角度分布のピークは30°から60°へと変化し、時効温度が高いほど短時間で60°に到達する。LPSOがある程度成長した試料では、60°の観察頻度が高い。この面内先端角度30°及び90°は母相の{10-10}に、60°は{11-20}に対応し、面内での安定な成長方向を示唆している。LPSO成長に伴う先端角度の変化は、面内クラスター配列の成長による面内最密方向の変化に起因すると推察される。 (3)濃化層及びLPSOの積層方向の厚さの変化(増加)は、時効初期段階(0-900 s)において時効時間の平方根に比例する。したがって、LPSO形成初期段階において積層方向への成長には溶質原子の拡散を伴う。また、時効温度に関わらず溶質濃化層及びLPSOはその3次元形態に関して同様の経過を経て成長する。 (4)Mg97Zn1Gd2合金について報告されているTTT線図と比較して、773Kと753Kにおいて、微視的にはより短時間時効側で溶質濃化層や14H型LPSOが生成する。
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現在までの達成度 (段落) |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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