研究領域 | シンクロ型LPSO構造の材料科学 ―次世代軽量構造材料への革新的展開― |
研究課題/領域番号 |
26109711
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研究種目 |
新学術領域研究(研究領域提案型)
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
理工系
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
黒川 修 京都大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (90303859)
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研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2016-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2015年度)
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配分額 *注記 |
10,010千円 (直接経費: 7,700千円、間接経費: 2,310千円)
2015年度: 5,070千円 (直接経費: 3,900千円、間接経費: 1,170千円)
2014年度: 4,940千円 (直接経費: 3,800千円、間接経費: 1,140千円)
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キーワード | マグネシウム / 走査トンネル顕微鏡 / 希土類 / 組織観察 |
研究実績の概要 |
昨年度までの研究により,Zn-Y系LPSO相内の組織は,Zn-Yからなるクラスターをあたかも1つの粒子のように取り扱うことで見通し良く説明できることが明らかにした.本年度は,6-9組成の一方向凝固材に対して熱処理条件を変えた多数の試料に対して,濃化層内のSTM観察を行い,Zn-Yクラスターの配列の様子を調べた. 実験の結果得られたクラスターの配列の動径分布関数やOOP(Orientational Order Parameter)は,粗視化モデルから得られる結果と良い一致を示しており,粗視化モデルの妥当性が改めて確認された. 今回多数の試料の観察を行うことで,濃化層内で観察されるクラスター密度が合金の組成から予想されるクラスター密度より少し小さい傾向が見られることが明らかになった. 我々は粗視化モデルに基づいてこの問題にアプローチできないか検討を進めている.具体的には,クラスターがエネルギー的に非常に不利な第5近接距離以下の距離に接近しないという条件を守り,順次クラスターをランダムに生成していく“ランダムパッキング“を行った場合の充填率を見積もると約0.62が得られることを確かめた.これは観察されたクラスター密度に近い値を示す.実際にはこの密度より高いクラスター密度も観察されるため,現在我々はクラスターの再配列速度に注目してこの問題の検討を行っている. 10-15 10H材を対象とした一連のSTM観察の中で興味深い構造の観察に成功した.具体的にはSTM/STSによって, 1つ下の濃化層内のクラスター配列との位置関係が異なる領域を見致した.検討の結果,我々はこれがLPSO相内の転位ループであると考えている.この結果は我々の手法がLPSO相の特異な変形機構であるキンク変形の評価に使用できることを示唆しており,今後の展開が大いに期待される.
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現在までの達成度 (段落) |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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